2017年11月19日 (日)

籠池夫妻はいつまで拘置されるのか

 18日、米国の核戦略等を担当するジョン・ハイテン司令官が、トランプ大統領から核攻撃を命令された場合、それが違法なら、従わず、反論すると語ったという。全体主義国家なら、上からの命令に対し、躊躇することなく核戦争の火ぶたを切るのではなかろうか。民主主義の法治国家であるのとないのとでは大きな差違がある。 

 19日のBS-TBS「週刊報道LIFE」は、森友学園の詐欺容疑事件で逮捕された籠池夫妻が長期に拘留されている問題を取り上げ、「人質司法」のおそれがあると指摘した。

 籠池夫妻が大阪地検特捜部に逮捕されたのは7月31日。そして8月21日に詐欺罪で起訴され、9月11日に追起訴された。だが、その後も拘置所にとどめおかれ、釈放されないままだという。そして、家族との接見も許されないという。証拠隠滅のおそれがあるとか、国外に逃亡するおそれがあるという状況でもないのに、起訴後も留置を続けるのは人権の侵害にあたるのではなかろうか。

 沖縄における基地反対運動のリーダー、山城博治氏は昨年10月から5カ月も拘束されたという。そして4カ月半は家族との面会も許されなかった。そんな例などがいくつもあるという。

 その背景には、警察、検察、裁判官のいずれもが取調室での自白を決め手と考えているからだという指摘がされた。しかし、昼間は取り調べ室に、取り調べのない時間は2畳ばかりの狭い部屋に閉じ込められるというのでは拷問に近い。欧米はそうではないという。籠池夫妻の口を封じるかのごときは、全体主義国家に似ている。

 

 

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2017年11月18日 (土)

安倍首相の所信表明に期待したいのだが…

 安倍総理大臣の所信表明演説が行われた。「この国会において、それぞれの政策を大いにたたかわせ、建設的な議論を行いながら、国民のための政策を、前に進めていこうではありませんか」と冒頭に表明した。

 まず、「それぞれの政策を」というのなら、政府・与党の提案する政策だけでなく、野党の提案する政策についても、建設的に議論しようということだと理解する。

 自民党・公明党の連立政権は、これまで、どちらかといえば、数の力で法案を成立させてきた。与党は国会に提出する法案を作成する過程で政府と調整してきた。したがって、国会の委員会では、もっぱら野党に質問時間の大半を与えるのが公正な議事運営だろう。なあなあの八百長質問を与党議員にさせるようなことはあってはならない。さもなければ、安倍首相の言う「建設的な議論」なぞ絵空事である。

 いささかどぎついキャッチフレーズで国民の目を引くのが安倍政治で、今回は「生産性革命」と「人づくり革命」とを打ち出している。保守政党である自民党が”革命”という言葉を用いることで安倍政治の問題点を覆い隠そうとしているようにもみえる。

 その、あいまいにしている問題点の一つが財政健全化だ。安倍政権はこれまで赤字国債などの”借金”を年々膨らましてきた。1000兆円にもおよぶ国の”借金”をどうやって減らしていくのか、所信表明演説で「財政健全化も確実に実現してまいります」というだけで、具体的な方策は一切示していない。またウソか、と思わざるをえない。

 この所信表明で欠落している一つがCOP23に示される地球温暖化問題である。トランプ米大統領がCOPから離脱すると表明したが、日本も、京都議定書などで世界をリードしたことが嘘だったと思われるほど環境問題に消極的になっている。それでいいのだろうか。

 また、太平洋戦争直後の米国による占領から、いまだ真の独立をかちえていない沖縄の人々などに対し、一言も触れていないのはどうしたことか。日米地位協定の改定は提起すべきだろう。

 北朝鮮の核・ミサイル等の問題があるとはいえ、米国に従属しているような卑屈な政権の姿勢は改めてほしい。

 

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2017年11月11日 (土)

『ものづくり道』(西堀榮三郎著)を拾い読み

 西堀榮三郎といえば、日本の第一次南極観測越冬隊長であり、日本のQC(品質管理)活動の草分けでもある。また、いま日本経済新聞朝刊の「私の履歴書」を書いている石毛直道氏の所属した京都大学探検隊の先輩でもある。

 その西堀氏が晩年に書いた『ものづくり道』(2004年7月)は超一流の職人、岡野雅行氏が「ものづくりに携わる技術者、製作者のすべてに読んでほしい福音の書」と讃えた書物。拾い読みしても面白く、かつ、ためになる。

 同書によると、西堀氏が示す企業運営の基盤になる4つの原則は、まず、第一に「法の上に良心を置く」である。「法に触れないだけでなく、その上に良心を置いて運営に当たらなければならない」。「企業はあくまで良心に照らして人類の福祉に反しない行動をとるべきである」。

 第二に、「企業間のモラルを守る」である。「企業間の相互関係から生まれるモラルや倫理を踏み外し、他企業を陥れるようなことがあってはならない」。

 第三に、企業に携わるすべての人が「一致団結する」こと。愛社心と一致協力の精神をもって企業体質の強化に努力すべきであり、そのためには、すべての部門で困難に立ち向かう勇気が生まれる雰囲気をつくることが大事という。

 第四に、「役割に全力を尽くす」ことである。企業は「存立目的に照らした社会的使命を念頭に」、「企業に関わるすべての人の生活を保障し得るようにすべき」だという。そのためには、共同の目的を掲げ、それを各部署、各人に分け、それぞれが実施目標を立て全力投球することになる。

 西堀氏は、京大助教授から、実生活に役立つ研究をするために東芝へ転職した経歴がある。その東芝の経営が破綻に近い状況に陥っている。また、神戸製鋼所や日産自動車などは法を軽視していたなどで窮地に立っている。同書を読んでいると、いろいろな出来事と重ね合わさって、考えさせられる。

 

 

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2017年11月 7日 (火)

未来への裏切り

 トランプ米大統領の2泊3日の日本訪問が終わった。メディアは、前座を務めた美人のイバンカ大統領補佐官の訪日から始まって、大統領と安倍首相とのゴルフ、日米首脳会談、日本の企業経営者との会談、北朝鮮による拉致被害者の家族との会見などをずっとフォローし、報道した。日頃、駐米特派員の報告では、米国内でのトランプ批判が紹介されることが多いが、今回、トランプ、安倍の2人に対する批判的な報道は少なかった。

 しかし、気になることはいくつもある。北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対して、日米が完全に一体であり、最大限の圧力をかける局面にあるという認識で一致したというが、軍事的な衝突が起きる危険性がないとは言えない。その場合、日本の軍事行動に歯止めがなくなるおそれがあるのではないか。

 トランプ大統領は、日米の軍事行動が一体化することを前提に、米国製の防衛装備品を日本に購入するよう求めたようだ。それに対し、安倍首相は、防衛予算の増大、および米国製装備品の購入増大を是認する発言をした。平和憲法を徐々に形骸化する安倍政権のゆくえは心配だ。

 トランプ歓迎ムードにあった11月6日、沖縄では、キャンプ・シュワブの埋め立て予定海域において、護岸工事が2ヵ所で始められた。7月に希少サンゴが見つかったため、本来なら、移植の許可申請が必要だが、沖縄防衛局は県の審査結果を待たずに着工したとされる。地元の反対を押し切って、トランプ訪日中に強引に着手したことに、安倍政権の日本の軍事力強化の意思を読み取ることができる。

 日本には、米軍が優越的地位を持つ日米地位協定なるものが存在する。これに該当すれば、米軍のヘリなどが墜落したとき、日本の警察が自由に現場に立ち入ることは許されない。空域において、米軍が優先するところがいまなお存在する。こうした植民地的な名残りを是正するのは日本側住民の悲願だが、安倍政権は、それに関心を持たない。トランプ訪日で、どうして、そうした問題を提起しないのか。そこに安倍首相の本音がうかがえる。

 北朝鮮拉致問題に関して、トランプ大統領は今回、拉致被害者の家族と面会した。安倍首相は、これで、トランプ大統領に、この問題の解決をゆだねたと思っているのかもしれない。拉致された人たちが解放されなければ、「米大統領がやってもできなかった」と言い訳できるから。

 トランプ大統領は、日米の二国間の貿易不均衡を改めるよう求めている。TPPから離脱し、二国間のFTAへ、というのが米国のスタンスだ。そのほうが、米国の力づくで不均衡是正しやすいと思っているのだ。

 6日からドイツでCOP23(第23回国連気候変動枠組条約締約国会議)が始まった。温暖化による気候変動は、世界の人々の暮らしや産業などに非常に大きな影響を与える。それを防ぐには、いまから、パリ協定のような国際条約で厳しく排出削減していくようにしなければならない。こうした重要なテーマがあるのに、トランプ・安倍会談で全く触れていない。これは未来への裏切りとでも言うべきか。

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2017年10月26日 (木)

鋭い指摘がある書物『巨大ブラック企業』(佐高信)

 ブラック企業という言葉はいろいろな使われ方をする。本書では佐高氏と専門家との対談を中心に、日本を代表するビッグビジネスの東京電力、日本航空、東芝、トヨタ自動車、松下電器(パナソニック)の5社の経営の問題点を多面的に紹介している。5社とも、私自身が一時、取材したことがあり、その後とはいえ、そんなことがあったのか、と教わることもあった。

 松下電器(パナソニック)については、立石泰則氏が、山下跳びといわれた山下俊彦社長について「社長になるつもりがなかったから、変な野心を持っていなかった」、「名経営者を一人選べと言われたら、迷わず山下さんを挙げる」、山下氏は「家電だけでは生き残れないと考え、……(コンピュータ事業再参入、半導体事業強化など)デジタルへ大きく舵を切った」と言う。

 戦後にPHP運動を始めたいきさつ、松下政経塾を創設したいきさつなどを読むと、幸之助神話のつくられた過程がわかる。また、立石氏は、いまの松下の広報はメディアはコントロールできると考えているという。開かれた広報と言っているが…。

 トヨタについては、『トヨトミの野望』(梶山三郎著)に取材協力した井上久男氏(フリージャーナリスト)は「豊田家では株式を二%くらいしか持っていない。……資本の論理で言えば、豊田家の会社ではない。……かつ上場しているから社会の公器という存在」、「日本社会にとってみたらまさに公器」、「そういう公器を、株式を持っていない豊田家という、創業者の子孫だからといって経営を任せてもいいのかという大きな問題提起を、この本の主人公はするわけです」と言う。

 また、井上氏は「社内で意見を言う人間が排除されるようになってしまった」、「トヨタがどこかの国に似てきたと思いますね。……トヨタという会社はグローバル企業で、多様性が必要な会社なんですけど、考え方に多様性がなくなってきている」、「今のトヨタで出世する人は、本当に忖度が上手い人ですよ」とも指摘する。

 同氏によれば、一時期は「社徳」や「オープンな会社に」と言って、メディアともうまく付き合っていきましょうという感じだったトヨタが、今はまた、秘密主義に戻ってしまったという。情報統制がすごいとのこと。役員人事は社長専管事項であり、その人事情報を書くとそのメディアはパージされるという。

 かんばん方式についての同氏の説明は興味深い。「本来のかんばん方式は、トヨタの方から取りに行く発想だったんです。要るものだけ取りにいくということで、下流工程から引き取っていくのがかんばん方式の神髄だった。すると、部品メーカーからしてみると、トヨタ自動車というのは下流工程なんです」、「本当はトヨタが引き取りにいかないといけないんですが、かんばん方式はそういう意味でも変質しちゃった」。

 という具合に、本書は読んでいくと、日本の企業社会のひずみをいやというほど感じさせられる。と同時に、どこかの大国の政治のありかたとも共通しているような思いにとらわれる。

 

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2017年10月20日 (金)

戦争を知らない世代が政治を担うと危ない

 伊藤忠商事社長や中国大使を歴任した丹羽宇一郎氏が、20日、日本記者クラブで著書『戦争の大問題』をめぐって会見した。

 同氏は「歴史に目を背けてはならない」と言い、「戦争を知っている人は皆、戦争だけはやめましょうと言う。今日のように、戦争を知らない世代が政治の中枢になると危ない。本当に戦争になりかねない」と警告を発した。

 そして、米国や日本などが北朝鮮に経済的制裁など圧力をかけていることについては、1941年に米国がハル・ノートで日本を開戦へ追い込んだのと同じ状況ではないかと指摘。日本とドイツが米国、ロシアを説得して、北朝鮮ともども核兵器を2年間凍結し、国連に預託するよう提案した。

 ひとたび、これが成功すれば、2年の期限後に解除することはできない。解除は戦争開始につながるからだと語った。

 戦争に関する記憶は筆者にもある。だから、戦争がどんなに悲惨なものか、わかる。したがって、丹羽氏の言うように、政治家やメディアが戦争につながりかねない政治の動きにもっと敏感でなければならないというのに諸手を挙げて賛成する。

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2017年10月15日 (日)

選挙に興ざめしている人が少なくない

 今度の衆議院議員選挙は盛り上がりに欠ける。小池東京都知事が主導する希望の党の出現で、安倍政権打倒の野党統一戦線結成ができなかったからだ。安倍首相の言動は、まともな政治家とはほど遠い。したがって、安倍首相が引責辞任せざるをえない状況に追い込むことが今度の選挙で求められているにもかかわらずだ。

 民進党の分裂・解体で、反安倍の野党候補者が複数立ち、票が分散すると、当たり前のことだが、自民党有利となる。このため、反安倍意識の選挙民の中には、自民圧勝の予測情報を見て、棄権しようかなという人も少なくないようだ。 

 しかし、安倍政権の継続は、日本の現在および未来の平和と繁栄を確かなものにするうえでマイナスとなるだろう。安倍首相は、北朝鮮の軍事的脅威に対しては、米国の軍事力に一体化して対応しようとしているようにみえる。外交的な手段で対立を解消する努力こそが求められているのに。

 また、内政では、国際的な公約までした財政健全化の目標を引っ込めた。失業率などにみる景気の現況はゆるやかながら改善・向上の一途をたどっている。それにもかかわらず、財政の大盤振る舞いをさらに続け、先進諸国の中で、ずば抜けてひどい国の財政状態をさらに悪化させる方向に向かっている。 このほど開かれた主要20ヵ国・地域財務相・中央銀行総裁会議では、財政健全化の重要性を確認したが、日本は、20年度までの基礎的財政収支黒字化の目標を先送りした。

 原発事故の後始末は難航しており、森友・加計学園問題も解明を忌避しているなど、安倍首相は国民を目くらましするような態度をとっている。まともな民主政治からほど遠い国会運営を続けている。

 野党統一戦線は、そうした状況を打破する起死回生の策だった。それができなかったのは歴史に残る痛手だ。

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2017年10月11日 (水)

神戸製鋼所の性能データ改ざん

 鉄鋼、アルミ、銅製品の大手メーカー、神戸製鋼所が性能データを改ざんして顧客に納入していたという。同社は自動車メーカー、鉄道、宇宙・防衛向けなど、多様なビジネスを展開しているが、顧客と約束した強度などの基礎データが達成できなかったにもかかわらず、達成できたかのような文書を納入先に提出していたようだ。

 これより少し前、日産自動車が工場で組み立てた自動車を試験運転し、出荷するテストを無資格者にやらせていた事実が明らかになった。

 こうした不正が国内、国外を問わず、また、業種を問わず、暴かれている。フォルクスワーゲンが排ガス規制を不正にパスしていた事件もそうだが、近年、グローバルな競争に勝ち抜くだけの技術力、コストダウンなどができないメーカーの不正が目に付く。

 いまや、ものづくりは、何の分野でも、国内外を問わないグローバルな競争が繰り広げられており、メーカーとしては、技術力、マーケットシェアなどで世界ナンバーワンにならないと、収益的に苦しい。また、日本国内では、法令順守に対する取り組みが甘い。カルテル行為に対する受け止め方はまさにそうである。したがって、独占禁止法などの遵守への取り組みはまだ甘い。

 したがって、その分野のトップ企業以外の企業は、競争力の強化に努めるのは無論だが、それだけでは追いつけないとなると、不正に手を染めることになりやすい。

 そうした土壌が日本にはあるように思う。

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2017年10月 5日 (木)

選挙の争点にならない財政再建

 10月22日(日)の衆議院議員選挙では、巨額の国債を発行し続ける国家財政をどうやって建て直すか、が主要な争点にはならないようだ。自民党は二度も延ばした8%から10%への消費税引き上げを三度目の正直で実施するようだが、赤字国債の削減に充てる約束はすっぽかし、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の黒字化というこれまで言い続けた公約を引っ込めた。これだけ、公約をいい加減に扱う政治家・政党にはあきれ返るが、見方を変えれば、国民・選挙民はなめられているということだ。

 にわかに舞台の中央に立った小池百合子氏の希望の党。これも、2019年10月の消費税引き上げを凍結するという。その政権構想がはっきりしないため、凍結をどう受け止めるか、難しいが、財政健全化を深刻な事態と受け止めているかどうか、多分に疑わしい。

 このままでは、1000兆円を上回っている国と地方の借金残高を減らすどころか、さらに毎年、何十兆円と赤字国債が積み上がる。その行き着く先が財政破綻であり、経済混乱、天文学的インフレなどと想像しうる。日本の将来を明るいものとするために、社会保障や税制などを含めた国家財政再建計画を構想し、選挙公約として打ち出してほしいものだ。

 ところで、世界的に経済の低成長が続いているが、その打開策は、消費の活性化だと中前忠氏(中前国際経済研究所代表)は指摘する(日本経済新聞10月5日夕刊コラム「十字路」)。「消費が強くなると企業の国内売り上げは増え、賃金の引き上げが可能となり、これがまた消費を強くする好循環を生み出す」という。そして、そのためには消費税の撤廃、貯蓄利回りの引き上げをすべきだとし、財政赤字対策は巨額の資金余剰を生み出している企業への増税で対応すればよい、と述べる。

 中前構想は財政破綻を避ける方策としてユニークである。社会保障などの歳出面に厳しくメスを入れることと組み合わせれば、現実的な財政再建策に結実するのではないか。

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2017年9月28日 (木)

窮鼠猫を噛む?「希望の党」と「民進党」の合流

 いま、日本の政治がおもしろい!!

 野党を舐め、国民を軽視する自民・公明の安倍晋三政権にとって、小池百合子東京都知事が設立した「希望の党」に、前原誠司代表率いる民進党が解党的合流に踏み切った”政界再編”は予想外の展開で、大きな衝撃となっただろう。窮鼠猫を噛むとはこのことではないか。

 安倍政権は国会審議で、昨年あたりから、野党の質問にまともに答えないなど、横柄な態度が目立つようになった。連立を組む公明党はひたすら追従するだけ。自民党の国会議員も、首相の強引な政権運営に口を挟むこともない。

 そうした”安倍独裁政治”に対し、国民の不満や批判が高まっているが、それにまともに応える気配はみられない。少子化対策などの新政策を掲げて、国民の批判をそらすという手法をとっている。国会の基本的な役割である、まつりごとの不正をただす機能が働かなくなっているのである。

 そうした中で、民主主義的な議会政治を取り戻すには、どうすべきか。強い野党の出現である。「希望の党」に民進党が解党的に合流するという発想は、それに答える有力な解の一つである。

 「希望の党」はできたてのほやほやであり、改革保守というが、まだ綱領や政策もないに等しい。また、合流する民進党は、リベラル派もおり、従来、これはといった政策も活動実績もないままに推移してきた。したがって、民進党が割れるかもしれない。そうだとしても、合流後の「希望の党」は日本政治の改革にとって大きな布石となろう。政党らしいまとまりをみせ、活発に活動するまでには、かなりの時間がかかるだろうが。

 「希望の党」が中道保守の路線を行けば、いままでの野党と違って、自民党とまともに勝負する可能性が出てくる。安倍首相率いる現在の政治が十月の投票結果によっては様変わりすることが期待できるだろう。

 ただし、東京都知事の役職に就いたままで、中央の政治を操ることができるのか、政治家、小池氏の勝負のときである。

 

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«国益を後回しにして衆院解散をめざす安倍首相