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2006年7月30日 (日)

複雑で難しい財政問題

 財政問題は実に複雑で難しい。「いつ破綻してもおかしくない危機的な状況だ」という見方もあれば、「バランスシートの負債だけ見るのはおかしい、資産を差し引いたら、さほどの問題ではない」という見方もある。

 増税するとしても、「消費税のように、広く負担し、税収が安定的なものの増税がいい」という見方がある一方で、所得税や法人所得税のような直接税を上げるべきだという意見もある。所得税などの上げ方にしても、「カーブを高くすべきだ」という意見があるが、半面で、「高くすると、外国に逃げていく人や企業が増える」という指摘もある。また、日本では「課税最低限が高いので、所得税を払わない人の割合が多すぎる」として、「課税最低限を切り下げるべきだ」との意見もある。要するに、誰もが増税は嫌なのである。

 そのくせ、国民の多くは自分に関係のある歳出を減らすことには反対する。それどころか、増やすべきだという意見が多い。国・地方の議会では、「○○への助成を増やすべきだ」などという要求が目に付く。「○○への予算はカットすべきだ」などという意見はまず出ない。

 だが、高い経済成長は期待できない。借金は沢山ある。しかも環境・資源問題が立ちはだかる。日本の将来ビジョンを描く中で、財政再建の道筋をつける必要があるが、国民がエゴを抑え、対立を克服して合意を形成するのは至難の技だ。でも、やらねばならない。

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2006年7月29日 (土)

「タイタニック号」の不安

 2004年末、当時、発売になったばかりの本『痛快!経済学2』(中谷巌著)を読んだ。「私は2010年ごろが日本経済の大きな歴史的転換点になるだろうと予測しています」という著者は、日本経済が抱えている問題として3つを挙げていた。その1つが財政危機だ。

 日本経済は国と地方の財政で巨大な累積赤字を抱えている。同書は前書きで、「日本経済をタイタニック号にたとえるなら、2010年ごろに氷山に激突(財政的に破綻)する可能性があります。」とし、「どうすれば氷山への激突を回避できるのか?」を、第10章「私たちはタイタニック号のデッキにいる」で述べていた。

 同書を読んだとき、「ああ、日本は財政破綻を避けることができないだろうな。」というのが率直な感想だった。しかし、同時に、なぜ、政治家も、学者・エコノミストも、メディアも、財政危機を重要な問題として取り上げないのか、という疑問も浮かんだ。何らかの方法で財政破綻を避けるためのアクションを起こさなければいけないという気になった。

 それから1年半余りが過ぎた。その間、あれこれ考え付いたことを具体化したいと思い、人に会って働きかけたこともある。だが、いずれもうまくいかなかった。そこで、このブログを始めた。財政の健全化に関心を持つ人が増えてほしいとの願いからだ。

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2006年7月28日 (金)

谷垣財務相の総裁選出馬表明

 国の一般会計をとると、歳出の6割程度しか税収はない。残りのカネは借金で調達する。しかも、国債残高という形でたまった借金だけで500兆円を超える。国民1人あたり400万円余の借金である。見方を変えれば、国民1人ひとりから、いずれ税金として取り立てる額がそれぐらいあるということ。財政危機がいかに深刻かがよくわかる。

 国と地方の借金過多を是正するには、歳出の削減、経済成長による税収増、増税などが必要だ。いずれも言うは易く、行なうは難しである。常識的には、まず最初の二つを優先し、足りない分を増税で、ということになるだろう。

 7月27日に自民党総裁選(9月)出馬を表明した谷垣財務相は、政権公約「三つの決意」の1つに財政の早期立て直しを挙げた。そして、消費税率を2010年代半ばまでに10%に引き上げると語ったという。

 歳出カットは、その対象となる予算に依存してきた人、企業や役所には痛い。「隗より始めよ」で、公務員の人件費を大幅にカットしてこそ、国民は思い切った歳出カットをやむなしと考えるようになる。だが、財務省をはじめとして、役所はいま以上の歳出カットはもう無理だというか、いやだという空気になっている。谷垣氏の公約はそれを反映している。

 

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2006年7月27日 (木)

よき未来への思いを共有したい

 環境問題に関心を持ち始めたのは1989年。最初はごみ(廃棄物)問題に関してだった。その後、地球温暖化、有害化学物質、水などへと関心が広がった。そうした過程で、サステナブル・ディベロップメントなどの用語から、サステナブル(持続可能な、とか、維持可能な、と訳される)という言葉を知った。

 一方、1、2年前から、日本の財政危機とか、財政再建といわれるものにも強い関心を持つようになった。国も地方も財政の大赤字が続き、借金は膨らむ一方だ。このままでは、いずれ財政破綻する。小泉首相は経済財政諮問会議を利用して、まずは2011年度に基礎的財政収支の黒字化を達成しようとの「骨太の方針」を7月にまとめた。だが、財政のサステナビリティを実現するのは容易ではない。

 地球温暖化などの環境問題にせよ、国と地方の財政赤字問題にせよ、国民の多くは多少なりとも知っていると思う。ただ、きょう、あすの問題ではないように思っているのではないか。しかし、危機が表面化してからでは遅い。いまから、国民一人ひとりが問題の解決をめざして何らかの行動を起こすときだ。そんな思いをできるだけ多くの人と共有したい。

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