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2006年8月 3日 (木)

『ヒルズ黙示録』を読んで

 「検証・ライブドア」の副題が付いた『ヒルズ黙示録』(大鹿靖明著)を読んだ。ホリエモンこと堀江貴文氏が率いるライブドアが国中をわかせた近鉄バファローズ買収構想を打ち出したのは2004年。そして、ニッポン放送買収に乗り出し、フジテレビを巻き込んで日本中の話題をさらったのは昨年(2005年)のことである。ホリエモンが衆議院選挙に立候補したのも昨年の夏だ。そして、ことし1月、堀江氏や宮内亮治氏ら同社の中心人物は検察に逮捕された。

 阪神電鉄株の大量取得(2005年)で、これまた日本中の関心を集めた村上ファンド(M&Aコンサルティング)の村上世彰氏も、ニッポン放送の株式を大量に取得していたし、ライブドアと微妙に関わっていた。そして、ことし6月にインサイダー取引の疑いで逮捕された。一方、楽天の三木谷浩史社長はTBS株式を買収し、インターネットと放送の融合をめざしたが、頓挫している。

 六本木ヒルズに拠点を置くこれらの若い事業家の生態を活写する本書は、日本の経済社会が大きく転換しつつあることを読者に実感させる。しかし、堀江氏や村上氏の逮捕が随分前のように感じるほど、メディアは絶えず別の話題に移る。その結果、堀江氏らの事件の意味を多角的に分析して、きちんと教訓を得るということが足りない。著者は別のところで、「メディア全体が”みのもんた化”している」と批判していたが、その通りだと思う。

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