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2006年8月11日 (金)

財政破綻とは

 国債などで国が借金を重ねていくと、いつかはおかしくなるのではないか。普通の人なら、誰だって、そう思うはず。いわゆる財政破綻とは、そうした事態を指す。土居丈朗慶応義塾大学助教授によれば「いわゆる借金棒引きのことです」(『中央公論』8月号)。国は借金を返さず、借金それ自体がなかったことにするわけだ。権力だからできることである。

 ほかにもやりかたがある。土居先生によれば、100%の国債保有税をかけるとか、インフレにすること、即ち、国債が紙くず同然になるまで、物価を上げることなどだ。日本では、第二次大戦直後、日銀券の大増発で猛烈なインフレが進み、国は借金を踏み倒したという前科がある。激しいインフレは経済をマヒさせ、経済社会を破壊する。そこから立ち直るのは容易ではない。国民は多大の犠牲を払わされる。そういえば、私の義父は、「戦時中に、子供の教育のためにと貯蓄していたおカネが、戦後のインフレでほとんど無価値になった」と嘆いていたことがある。

 小泉内閣は「この調子で借金が増えていけば破綻まっしぐらという状況をぶっ壊したんです。(笑)」(同上)。これは小泉首相の大きな功績である。しかし、小泉内閣はまもなく終わる。とりあえずは破綻を回避するための道筋(プライマリー・バランスの回復をめざす道筋)は示したものの、それが実現されるかというと危うい。

 ろくに改革もしないのに、与党政治家や中央政府の官僚、地方自治体の首長などから”改革疲れ”などという言葉が出てきた。ポスト小泉で、財政改革に緩みが生じる危険が感じられる。来年の参院選挙を口実に、公共事業を増やせという与党有力者の発言は、再び財政破綻路線に戻ろうとしていて、危険そのものだ。

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