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2006年8月20日 (日)

財政改革推進国民会議(仮称)を

 昨年、経済同友会の会報「経済同友」8月号を読んでいて、「これだ!」とヒザを叩いた。『「イノベーション立国・日本」をめざして』と題する特集のうちの「論点③ 財政・税制改革」の部分である。問題提起者の井口武雄氏(副代表幹事/財政・税制改革委員長)は、財政再建を果たすためには、政治面で、「第1段階として、志ある政治家・経済界・学者などで国民会議(仮称)を設置し、国民的運動を盛り上げていくことが必要であろう。」と述べている。

 今日、必要なのは、政治が財政破綻を回避し、財政を健全化するための取り組みをたゆみなく続けているかを国民が常に監視していくことである。政治家に対して、マニフェストに財政再建の目標と具体的なステップ(行程表)を書き込むよう要求し、その公約に違反したら、是正を求める運動を起こす。そういう民の活動がないと、政治家や官僚は既得権益を擁護するため、安易に歳出を膨らます、ないしは増税しようとする。そこで、民の活動拠点として国民会議のようなものをつくるべきだと私は考えるようになった。だから、「経済同友」の井口氏の問題提起には諸手をあげて賛成した。

 しかし、これまでのところ、財政改革に関して国民会議をつくろうという動きはまったくみられない。経済同友会しかり。21世紀臨調も、真っ向から財政改革に取り組む意向はない。

 経済学者は個人の活動としては財政の危機を説く人が少なくないが、あくまでも専門家としての立場にとどまる。しかし、財政は国の経済社会活動全体に関わるから、狭い分野の専門家が集まってコラボレーション(協働)してこそ、適切な改革の道筋が描けるのではないか。学者にはそうした活動を行なう社会的責任があるように思う。

 霞が関(官庁およびその研究所)は巨大なシンクタンクといわれる。残念ながら、既得権益を守ろうとする政治家・官僚のために使われてきたきらいがある。それに対抗して、民の知恵、人材を結集していかないと、ろくに歳出削減せず、大幅な増税をする形での財政再建や、超インフレで経済社会を破滅的な混乱に陥れることになりかねない。

 財政再建のやりかたをめぐって議論を始めれば、おそらく果てしがないだろう。国民連合は国・地方の抱える巨額の債務をいつまでに、どのレベルまで減らすべきか、税および社会保険料の負担をどのレベルに抑えるか、などの大枠を方向付けする一方、財政に関わる政策の個々について、政官の既得権死守を打破するよう声をあげることが主な役割だろう。国益・公益よりも私益を優先しがちな政治家や官僚たちに「待った」をかける民の拠点を早急につくりたいものである。賛成の人は、この指とまれ!    

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