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2006年9月26日 (火)

安倍内閣の船出と財政改革

 安倍晋三内閣が発足したきょう9月26日、朝の新聞には、国債、借入金など国の”借金”残高がことし6月末現在で827兆7948億円になったという記事が出ていた。約400兆円だった1998年6月末から、わずか8年で2倍以上になっている。

 現在でも、国の一般会計(年度)の収入の4割強が新たな”借金”に依存している。日銀の金融政策によって依然、超低金利だが、抑えられている金利が景気回復に伴ってまともな水準に向かって上がり始めると利払いが増える。その結果、国の”借金”はさらに増大することになりかねない。谷垣前財務相は26日、「財政改革は焦眉の急。そう時間がない」と語ったが、財政危機が深刻の度を深めているのは確かだ。

 25日の財務省発表資料によれば、827兆円のほかに政府保証債務が52兆4275億円ある。それ以外にも、国民の負担につながる”隠れ借金”的なものがあるし、地方自治体の借金もある。1000兆円をゆうに超す借金を国・地方で抱えているのである。「そもそもこんなに巨額に達した国債や年金債務は返せないことを認識する必要がある。いかなる幻想も捨てなければならない。」(金子勝著『戦後の終わり』、06年8月刊)との見方があって当然だが、悲惨な事態に国民が追いやられる財政破綻の道だけはなんとか避けたいと思う。

 尾身財務相、太田経済財政担当相、柳沢厚生労働相ら財政関連の新閣僚は就任直後のお披露目記者会見で財政改革に重点を置く発言をした。太田担当相は経済財政諮問会議で歳出削減の工程表を作成するほか、役所の縦割りを越えて成長政策を追求する意向を表明した。消費税を含む税制改革については、07年の参議院選挙があるので、そのあとに具体化する方針を尾身財務相が表明した。

 「文芸春秋」10月号の『「希望格差」から「希望平等社会」へ』で山田昌弘氏が指摘したように、小泉政権は「努力しなくても報われる人」の排除を進めてきた。しかし、「努力しても報われない人」に救いの手を差し伸べる必要がある。それは安倍政権に与えられた宿題だと思う。そうした各方面での改革と財政改革とを整合的に推進することこそが新政権に欠かせない点だ。

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土砂降りの中の組閣本部  よく分からないが国民に人気があり、選挙に勝てそうだということで誕生した安部内閣の出発は土砂降りの中であった。すでにネットでもいろいろと指摘されているが、発言内容から想定されるいくつかの矛盾点を挙げておこう。 ... [続きを読む]

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» 安部内閣 ついに発足 [在宅ワークだ!アフィリエイト情報局]
 在宅ワーク とか アフィリエイト 関係じゃない投稿も たまにはやってみます。 2006年9月26日、ついに安部内閣が発足しましたね。 その顔ぶれは次の通り。 ▽総理=安倍晋三 ▽総務=菅義偉(丹羽・古賀) ▽法務=長勢甚遠(森) ▽外務=麻生太郎(河野) ▽....... [続きを読む]

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