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2006年9月20日 (水)

神野直彦氏の危機感

 9月19日(火)の日本経済新聞に、去る8月30日開催された「公会計改革会議2006」の特集が掲載された。神野直彦氏の基調講演は、親による子殺し、子による親殺しなど異常な事件が相次ぎ、崩壊しつつある地域社会への深刻な危機感をひしひしと感じさせるものだった。

 神野氏によれば、これまで女性の無償労働が地域社会を支えてきた。しかし、重工業中心からサービス業中心の社会に移り、女性も労働力化している。従来、女性が無償労働で担ってきた育児、養老サービスなどを地方自治体などが担わないと、コミュニティーは崩壊する、という。

 地方自治体の経営には、「ミクロの経営」と「マクロの経営」がある。従来の自治体経営をミクロの経営とすると、地域社会をまとめ、住民の生活を保障することがマクロの経営だという。地方自治体は財政難から公共サービスを減らしているが、これからは、コミュニティーや家族がやっていたことを地方自治体が積極的に肩代わりすべきだという。

 「自治体の役割増大に合わせて分権を進めるためには、基幹税の一つである消費税の配分を大きく変える抜本的な税制改革が出発点になるだろう。」(日本経済新聞19日付け)と神野氏は語っている。

 全国知事会など地方6団体が9月15日に「地方分権改革推進法(仮称)」の早期制定を求める文書を政府に提出した。国と地方の役割分担に基づく事務事業・権限の移譲、国による関与・義務付けの廃止・縮小、税財源の移譲と国庫補助負担金の原則廃止などが不可欠だと要求している。

 具体的な詰めでは、意見の違いがあるだろうが、住民の生活を保障し、地域が活性化するためには、早急に権限、財源を地方に移し、地方分権を推進する必要がある。神野氏の発言ではないけれど、新聞を読んでいると、日本の社会が根底から崩れつつあるような不気味さを感じることがある。したがって、生活重視を実現するための地方分権について安倍次期内閣に優先的に取り組んでもらいたいのだが、総裁選を勝ち抜いた安倍氏の発言は”あっちむいてホイ”だ。 

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