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2007年1月24日 (水)

“天下り”関連情報の公表

 昨年末の12月27日、政府は「再就職状況の公表」および「認可法人、公益法人役員への就任に係る報告状況の公表」を行なった。さらに、同日、「独立行政法人等の役員に就いている退職公務員等の状況の公表について」を発表した。そして、今年に入って、1月23日、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が「独立行政法人評価年報(平成17年度版)」を発表した。

 これらの発表資料には、専門家でない私にはわからないところがたくさんあるが、それでも、これだけの情報が公開されるようになったことは歓迎だ。今後、これらの公開された情報をどれだけ国民が有効に利用するかが問われよう。

 “天下り”の観点から紹介すると、06年10月1日現在、独立行政法人の長(代表権のある社長および会長)に“天下り”が座っているのは104人のうちの48人。役員だと、655人のうち、“天下り”は227人。常勤役員だと、510人のうちの201人を“天下り”が占める。

 独立行政法人、特殊法人、認可法人等のうち、常勤役員が5人以上いて、そのうち“天下り”が半数以上占めているところを拾うと、日本郵政公社(17人のうち12人)、自動車安全運転センター(6人中6人)、造幣局(6人中4人)、国立印刷局(7人中4人)、国民生活金融公庫(8人中4人)、国立青少年教育振興機構(6人中3人)、物質・材料研究機構(5人中3人)、日本スポーツ振興センター(6人中3人)、放送大学学園(6人中4人)、勤労者退職金共済機構(6人中3人)、福祉医療機構(6人中3人)、国立病院機構(6人中3人)、中央労働災害防止協会(5人中4人)、社会保険診療報酬支払基金(5人中4人)、水産総合研究センター(8人中4人)、農林漁業金融公庫(8人中4人)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(10人中5人)、原子力安全基盤機構(6人中3人)、高圧ガス保安協会(5人中3人)、空港周辺整備機構(6人中4人)、都市再生機構(16人中8人)、日本高速道路保有・債務返済機構(6人中3人)、関西国際空港(8人中4人)、成田国際空港(12人中6人)、西日本高速道路(6人中3人)、首都高速道路(8人中4人)、本州四国連絡高速道路(6人中3人)、軽自動車検査協会(7人中5人)。

 05年8月16日~06年8月15日の1年間に各府省の課長・企画官相当職以上退職者は1263人。この人たちの再就職先は、国または地方公共団体の機関16人、財団法人283人、社団法人150人、独立行政法人89人、特殊法人8人、認可法人7人、学校法人・社会福祉法人・宗教法人・医療法人34人、その他の非営利法人92人、営利法人170人、自営業235人、その他179人(うち、再就職していない、および再就職先が不明の人は125人)。

 企業では団塊の世代の退職者がどっと出るが、国家公務員はどうか。定年を待たず、50歳代の前半から“天下り”していくから、もう団塊の世代の問題は終わっているのかもしれない。とはいえ、最初の“天下り”先から次の天下り先、さらには第三番目の天下り先へと渡り歩くとなると、受け入れる側の公益法人などもアップアップのところが増えているから、しわよせがおかしな形で出かねない。

 ある公益法人では、いまいる“天下り”に加えて、さらにもう1人、官僚OBを常勤の役付きとして受け入れるとか。その代わりに、契約職員や派遣職員にやめてもらうという。ヒラの職員はわずかなので、すでに組織はあたまでっかちになっていて、仕事はもっぱら給料の安い契約や派遣の職員に依存している。それなのに、お役所の要請を最優先するらしい。

 官僚支配のひずみをただすには、官庁を退職してすぐの“天下り”だけでなく、二次、三次‥‥までフォローして天下りの全貌を把握することが必要ではないか。 

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