みすず監査法人の解体
4大監査法人のうちのみすず監査法人(旧中央青山)が解体の道を歩むことになった。前身の監査法人中央会計事務所に初めて取材に行ったのは1980年頃だ。当時から大手の一角で、中瀬宏通、村山徳五郎等の理事長は日本公認会計士協会の会長を務めた。1990年代末に表面化した監査先、山一證券の“飛ばし”を見逃した“前科”があるが、当時の業界の「くさいものにはふたをする」の風潮のもと、うやむやにされた。
2000年に外資系の青山監査法人と合併して中央青山監査法人となり、磐石の体制を確立したかと思いきや、カネボウの粉飾決算に関わったことが明らかになり、さらに、最近、日興コーディアルグループの不正会計も見逃したということで、業務の存続が困難になった。
上場会社等の会計監査は、外部の第三者である公認会計士ないしはその集団である監査法人が担う。しかし、どこの会計士・監査法人に、この外部監査を依頼するかを決めるのは当の上場会社等である。したがって、杓子定規に言うと、会計士・監査法人は監査先の企業、つまりクライアントから嫌われ、監査契約を打ち切られてしまっても平気だ、という覚悟がないと、公正な監査意見を書けない。
現実には、会計士・監査法人が会社側に説得や指導をして適正な決算書類をつくるようにもっていく。それがどうしてもうまくいかないとき、会計士・監査法人側は監査を下りる(契約をやめる)か、それとも、監査契約を維持するため、クライアントの無理な要求を容認するか、の選択を迫られる。
今日では、監査法人の多くは、法人の中に別途設けた審査部門が、担当者から監査の経過を聞き、監査意見が妥当か否かチェックするようにしている。したがって、クライアントが無理なことを言ったとしても、まず審査部門が認めない。それをクライアント側に伝えて、無理な注文を引っ込めてもらう。
ところが、会計士・監査法人の中には、会計士とクライアントとの関係が長年、固定されてきているところがある。即ち、会計士事務所が集まって監査法人をつくったあとも、○○先生が△△会社を会計監査するという関係が続いているということである。見掛けは大きな監査法人であっても、その中は多数の会計士事務所が割拠しているというわけだ。中央青山のうちの中央の系統は大先生がそれぞれ自分の縄張りを維持していたようだ。そこにクライアントの無理な要求を受け入れる素地があったとみられる。
ところで、日本の企業が会計監査で支払う料金は米国などに比べると半分以下だとされる。監査の時間も短い。概して、日本の企業は監査費用を抑えようとする。それもこれも、企業が外部の第三者による会計監査にあまり価値を認めていないからである。そうした事情があるから、会計士・監査法人はクライアントと対等の立場になかなかなれない。みすず監査法人の解体をもたらした甘い外部監査の連発には、こうした日本的な事情も微妙に影響したのではないか。
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厚生労働省による史上最大の“派遣切り”
◆厚生労働省の横暴か暴挙か・・
厚生労働省が派遣会社の許可制度見直しを決めました(3/26)。労働者派遣法改正案が未成立の現段階で、何の議論も無しに人材派遣会社を廃業へ追い込む暴挙というほかありません。この制度見直しが今秋から実施されたなら、派遣労働者は雇用を奪取され、今後2年以内に約200万人以上の「派遣切り」が現実のものとなります。そして、人材派遣会社のほぼ90%は廃業に追いやられるという非常事態を招くことになるのです。
◆人材派遣会社を潰すつもりか
◆廃業に追い込まれる人材派遣会社
◆人事総務部ブログ&リンク集
http://www.xn--3kq4dp1l5y0dq7t.jp/
投稿: 人事総務部-ブログ&リンク集- | 2009年5月12日 (火) 12時14分