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2007年3月 9日 (金)

福岡県福智町(旧赤池町などが合併)の財政危機への取り組み

 夕張市の財政破綻を契機に、旧赤池町の財政再建が何かと取り上げられる。3月9日の朝日新聞は、その旧赤池町が旧金田町、旧方城町と06年3月に合併してできた福智町のいまを紹介している。「訪ねてみると、なんと再び、財政危機が話題になっていました」と書いている。

 ことし1月、長寿世界一となった皆川ヨ子さん(114歳)。その皆川さんが住む福岡県福智町は、旧金田町が1981年から7年間、旧方城町が1982年から10年間、旧赤池町が1991年から10年間、それぞれ財政再建団体だった。

 「広報ふくち」の06年12月号は「財政再建」特集で、05年度決算(旧3町合計)では、財政力指数0.25、経常収支比率101.5、人口1人あたりの地方債現在高90.20万円などのデータを示している。また、自主財源は36%だが、うち13%は貯金の取り崩しなどであり、町税などの収入はわずか9.6%にすぎないと書いている。

 さらに、「財政通信簿」と題するページの「通信欄」には、赤い文字で以下の4項目を挙げている。即ち、①「財政力が弱く、支出が減っていないため全くゆとりがありません。大胆なスリム化でコストを削減しましょう」、②「借金があまりにも多すぎます。早急に減らしましょう。(中略)少ないお金で大きな成果を上げられるよう、町の未来を想定して使いましょう」、③「みんなが知恵を出し合い、収入が増える有効な手だてを考えましょう」、④「このままでは本当に危険です。過去の経験を思い出して、努力してください」と。

 どうしてまたも財政危機に直面しているのか。それについては説明はいま一つだが、「財政再建のリバウンドとも言うべき、再建明け後の行政需要に対する整備で、旧町の借金は増えました」、「「2度目の再建はないだろう」、「合併したから大丈夫」と、だれもが思っています。その感覚が危機感を失わせています」と述べているように、再建後、またも放漫財政が復活したからだと思われる。

 「広報ふくち」は、「たしかに、一定期間の交付税措置や合併特例債の発行など有利な面もあります。しかし、財政状況の悪い町同士が合併しても、努力なしに好転は望めません」、「「最小の経費で最大の効果を目指す計画行政」が今後の福智町における最大の課題です」と書いている。

 同町の行財政改革推進委員会は行財政改革大綱の中間答申を06年11月にまとめた。この本答申を受けて、同町は5年間の集中改革プランを07年度から実施するようだが、その内容に注目したい。そして、浦田弘二町長が言うように「どれだけ住民の理解と参加を得ることができるか」が成否のカギをにぎるだろう。

 それはそれとして、福智町が何ページにもわたって、詳細に、かつ、わかりやすく財政危機の実態と対策について説明したことを高く評価したい。財政再建の第一歩は、実態を住民にわかりやすく知らせるという情報公開だから。 

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