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2007年3月 5日 (月)

地方選挙の新潮流

① 東京都知事選挙に、宮城県知事だった浅野史郎慶応大学教授が立候補することがほぼ確実だ。地方自治の新しい道を切り拓いた浅野氏は05年10月に3期12年ですっぱりと引退した。その実績を買われて、今回、石原慎太郎現知事の続投ねらいに待ったをかけるわけだ。

 戦後、知事を選挙で決めるようになったが、どこかの都道府県で知事を務めた人が、また別の都道府県の知事に立候補するというのは珍しい。当選したら、もちろん初めてのことになる。彼をかつぎだした人たちは、浅野氏の知事としての実績・行政手腕、および知名度を買った(その裏には、石原知事に対する強い批判や怒りがあることは言うまでもない)。つまり、浅野氏を、知事という職業のプロフェッショナルとみなしたということだ。

 浅野氏は東京都の住民ではない。大学生や厚生省の役人の時代に東京に住んでいたことがあるとはいえ、いままで仙台に自宅があり、そこを拠点に活動してきている。だから、東京都の問題を肌で感じてはいない。立候補すれば、言ってみれば、落下傘候補である。それでも、『疾走12年 アサノ知事の改革白書』を読むと、浅野氏には知事業のプロフェッショナルといえるだけの能力がある。石原対浅野の選挙戦は、東京都民に都政の問題点を浮き彫りにしてくれるのではないか。

② 市町村の議会に焦点を当てた改革運動が自然発生的に各地で行われている。それらの活動がこの春の統一地方選挙をめざして活発化している。その全国ネットワークとして自治体議会改革フォーラムが07年2月に発足した。注目すべき動きだ。

 従来、地方自治を進める活動は、改革を唱えて当選した首長の手で行われてきた。知事や市町村長は必ずしもその住民でなくてもなれるから、外から候補者を連れてくることもしばしばあった。そうした首長・行政側の進める改革が脚光を浴びていた。

 しかし、二元代表制のもう一方である議会・議員は、とみると、ほとんどの市町村で機能していない。いま、政務調査費の問題で議員たちが槍玉に上がっているが、議会の議員は高い報酬やフリンジベネフィットを享受し、議会においては首長・行政と対等にわたりあうどころか、実質的に従属している。存在感が薄いのである。それを改めるには、議会を抜本的に変革する必要がある。

 そこで、自治体議会改革フォーラムは、ことしの統一地方選挙に向けて、「自由な討議のできる議会へ」、「市民が参加できる議会へ」、「透明性のある議会へ」変えなきゃ、変わらなきゃ、と3つの改革の柱を掲げている。そして、「改革目標10の提案」をしている。即ち、「議員同士が責任を持って自由に討議する議会」、「行政となれ合わない議会」、「市民と政策をつくる議会」、「行政から独立した事務局を持つ議会」、「実効性あるチェック機能をもつ議会」、「自ら運営できる議会」等である。現在の議会・議員がしていないことが何か、が一目瞭然だ。

 議員は、その土地の住民でないと立候補できないように、その地域の事情に詳しい。だが、地元のしがらみや利権などとの関わりが強かったりして、地元の住民からも、「議員なんて、皆そんなものだ」と思われてきた。しかし、地方の政治を変えるには、議会・議員を選ぶ住民の意識が変わることが大事だ。フォーラムの提案(人によっては一部に疑問を感じるかもしれない)内容の意義は、候補者を選別する際の判断基準を示してくれたことにある。

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