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2007年3月30日 (金)

姿消す二千円札

 財務省が3月29日に07年度の「日本銀行券製造計画」と「貨幣製造計画」を発表した。“製造計画”という言葉には違和感があるが、これは独立行政法人国立印刷局(紙幣を印刷)と独立行政法人造幣局(貨幣を製造)に、お札と硬貨をどれだけつくるか発注した量のことである。

 お札の日本銀行券というと、日銀が発行量を決めるように思われるが、そうではない。財務省が決める。外国為替市場の市場介入も、日銀が自らの判断で売り、買いしているように思われるが、そうではなく、財務省の判断でやっている。財務省の権限はかくも大きいのである。

 「日本銀行券製造計画」によると、07年度は、一万円札12億5千万枚、五千円札2億3千万枚、千円札18億2千万枚である。計33億枚。金額に換算すると15兆4千7百億円となる。気付いた人もいるだろうが、二千円札の製造計画はない。そういえば、二千円札ってあったなあ、というくらいに、近年、二千円札にはお目にかからない。

 二千円札はミレニアム(千年紀)および九州・沖縄サミット開催にちなんで2000年7月19日に初めて発行された。券売機、両替機などの整備が徐々に進んだ結果、2002年7月17日には流通枚数が3億枚を突破した(18日発表)。統計によると、2004年8月末には5億1310万枚までいった。

 ところが、その後はほぼ一本調子で減ってきた。鳴り物入りで導入した当時、政府は、外国ではあたまに2の数字のつく紙幣がよく使われると言っていたが、結果は違った。07年2月末現在では流通枚数は1億5855万枚しかない。ほかのお札の流通枚数は一万円札が約69億枚、五千円札が約5億枚、千円札が約35億枚である。千円札に比べると、ほとんど使われていないことが明白だ。

 二千円札の導入は財務省の思惑と全く異なり、ほぼ完全に失敗した。この失敗を知らぬ存ぜぬで押し通そうとしているのか、財務省も日銀も、二千円札についてはここ何年か黙ったままだ。今後はもう印刷・発行しないと決定するわけでもない。あいまいにしておこうというのだろう。こういうのを、お役所仕事と呼ぶ。

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