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2007年4月 7日 (土)

夕張市の道からの低利借金と金融機関への返済

 3月6日に総務省から財政再建計画に対する同意を得た夕張市。今月2日に、北海道庁から353億円の支援融資を受けると同時に、三菱UFJ信託銀行、みずほ銀行や地元の金融機関に合計352億円返済した。(朝日新聞4月6日付け朝刊)。

 道庁の融資条件は期間18年、年利0.5%で、この支援融資で、夕張市の金利負担は従来より1ポイント程度下がるという。金額では年間3億円余に相当するだろう。その分は直接的には北海道の住民が負担することになるが、それは、北海道庁が見過ごしていた責任をとったという意味なのか。

 9月15日付けのブログ「“夕張市”問題のその後」で、「夕張市が借金を重ね、実質破綻した責任を関係者(ステークホルダー)にきちんと問うことが絶対に必要だ」と指摘した。その中で、議会、監査委員、住民や、金融機関、北海道庁、総務省といった関係者を挙げた。

 今回の財政再建計画により、当事者である夕張市の職員や議会は当然のこと、住民も応分の責任をとることになった。高橋知事の言葉からは、道による低利融資は「責任」という表現は全くないが、受け取り方によっては責任をとったということかもしれない。

 しかし、金融機関に一括返済したことで、金融機関を免責にしたのはおかしい。不正を知って融資していた金融機関には“貸し手責任”がある。破綻した夕張市が再建しようというときに、ある程度の債権カット(免除)に応じるべきだろう。後藤市長はなぜ、債権カットを要請しなかったのか。また、道庁はまず、夕張市に融資する金融機関に対し、債権カットや金利引き下げを交渉するよう指導し、応援すべきだった。

 もしも、夕張市や道庁がそうした交渉を始めたという情報を公開したら、金融機関側は担保を確保していたとしても、それなりのカットに応じる回答をせざるをえなかった可能性は十分あった。道庁による支援融資は「責任」という視点からみると問題がある。

 ちなみに、自治体が借金のカットを求めるのは例がないわけではない。東京都は06年10月31日に、臨海副都心にある第三セクターの東京都テレポートセンター、東京臨海副都心建設、竹芝地域開発の3社の民事再生計画案を提出したと発表、負債総額3549億円のうち、2076億円について金融機関などに債権放棄を要請した。

 まもなく市長選が行われる。選ばれる市長は、借金を返済してしまったあとからとはいえ、金融機関の不当性を唱えたらいい。住民や地域のNPOも、同様な取り組みをしてみたらどうか。

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