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2007年5月11日 (金)

白熱灯を蛍光灯に替えよう

 先頃オープンした新丸の内ビル(東京駅前)は人気スポットの1つになっている。不動産会社として日本の一、二を争う三菱地所がつくった最新のビルである。新事業創造拠点「日本創生ビレッジ」を設けて日本経済の活性化に貢献しようとか、環境戦略拠点「エコッツェリア」を設けて、新たな環境文化の創造を目指すとか、新しい試みもあるが、ビルそれ自体の省エネの工夫が物足りない。いま、最も注目されるビルなのに、環境面でアッと驚かせるものがない。

 京都議定書の目標達成が難しいといわれる理由の1つがビルや家庭のエネルギー消費増である。それなのに、代表的な不動産会社が、新しいビルをつくったにもかかわらず、真っ向から省エネに取り組んでいないのは企業の社会的責任(CSR)からみて批判されよう。

 現在、商業化されている省エネの一つが白熱灯(電球)から蛍光灯への切り替えである。いわゆる電球はエジソンの発明によるものだが、あれは、エネルギーのほとんどを熱にしている。明かり(灯り)としては後に登場した蛍光灯のほうがはるかにエネルギーの消費が少ない。だから、地球温暖化対策としてすぐにでも取り組めるのが、電球から蛍光灯、蛍光電球への転換である。

 オフィスや家庭においては照明、装飾という面もあり、何でもかんでも蛍光管というわけにはいかないかもしれない。しかし、全世界で地球温暖化対策が求められているとき、蛍光灯への切り替えはかっこいい(Cool)と受け止める感性がほしい。

 レスター・ブラウンのEarth Policy Newsによれば、オーストラリアでは、白熱電球の販売を2010年までに止める。カナダ政府も2012年までに販売を中止すると表明している。ニュージーランドの気候変動担当大臣がオーストラリアにならって販売を止めることになろうと語っている。米国の環境団体などや、英国のNGOなども白熱電球から蛍光灯への切り替えを訴えている。

 世界的な電球メーカーのフィリップスは2016年までに欧、米での販売を止めると発表。英国最大の電器製品小売チェーン、カリーズは白熱電球の販売をやめるとの声明を出した。

 レスター・ブラウンによれば、世界中で街路灯や古い蛍光管をも含めて、すべて新しい蛍光灯に切り替えると、電力消費量は6%以上減るという。白熱灯に比べ、蛍光灯は電力消費量が4分の1にすぎず、寿命は10倍になる。だから、買うときは高いが、電気代を考えればはるかに安く経済的だ。

 蛍光灯には水銀を微量ながら使う。しかし、石炭を焚いて出る水銀が大気中に放散されるのに比べれば、はるかに環境負荷は少ない。まして蛍光灯は適正にリサイクルすれば、水銀による環境汚染は心配ない。

 普段、使っている個人的な体験からすると、蛍光電球はどんどん改善されて小形・軽量化している。点灯してしばらく暗いのが玉に瑕だが、電気代が少なくてすむし、長寿命だ。日本の電球メーカーはすぐれた環境配慮商品を製造販売しているのである。

 それなのに、政府も、自治体も、環境関係の諸団体も、白熱灯から蛍光灯への切り替えを訴えない。メーカーも、流通業界も同様だ。経済団体も。政治家、メディアも全く鈍い。

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