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2007年5月22日 (火)

元自治省・現京都府知事の発言

 言論NPOのホームページに山田啓二京都府知事の発言が掲載されている。国や地方自治体の財政悪化を招いたメカニズムがどんなものか、が読み取れる。

 「私が高知県の財政課長をしていた頃は、ちょうど平成元年のバブルの頃で、税収が大幅に伸びて、地方交付税に余裕が出てきた。お金がたくさん入ってきて、しかも利率が高い。このときは〔自治体は〕お金を貯めるのが普通です。しかし、そのときに〔自治体が〕国(自治省、現在の総務省)から言われたのは、みんな借金をしろ、それで余った金は全部使えということでした。〔山田氏が自治省に対して〕嫌だと言って抵抗していたら、最後に今回は見逃してやると言われたのです」と。

 同知事はその背景について「国と地方、自治省と大蔵省(現在は財務省)でお金の取り合いをしていて、地方交付税が増えたときに、〔自治体が〕金を貯めたら地方財政余裕論が出るので、〔自治省から〕貯めるなと言われた。〔自治省、いまの総務省は〕利率の高いときにたくさん事業をやらせておいて、今のように利率が低くなったら事業をやるなと言っているのです」と語っている。

 山田知事は自治省のキャリア官僚として高知県総務部財政課長などを経て、京都府総務部長、京都府副知事を務め、2002年4月以来、京都府知事の座にある。典型的な自治省キャリアの道を歩んできた。彼の話は、国と地方自治体との間に立つ自治省が健全財政の視点を全く持たず、自治体に対し、税収が増えたら、増えた分も全部使ってしまえ、それどころか借金をしてでもカネを使えという、役所の権限保持だけの発想で仕事をしていることを明白に示している。

 霞が関や永田町においては地方の利益代表者であるかのように振る舞い、地方に対してはやたらと支配の権力を振るう。それがかつての自治省であり、現在の総務省である。国、地方の財政再建を進めるためには、そうした役所の財政赤字を膨らます歪んだ構造にメスを入れなければいけない。彼らは何一つ反省してはいないのだから。

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