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2007年6月12日 (火)

三菱東京UFJ銀行に業務改善命令

 日本の大手銀行は「証券業務を兼業できるとなったら、顧客の財産を守る、増やすことよりも株式、投資信託などを売りつけて手数料をかせぐ対象としか考えないのではないか」と4月21日のブログに書いた。それを如実に示す事例が早速、現れた。

 金融庁は11日、三菱UFJフィナンシャルグループ傘下の三菱東京UFJ銀行の投資信託窓口販売で不適切な処理が過去3年間で約100件見つかったとして業務改善命令を発動した。銀行のミスなどによる損失を顧客に補償しないなど、投資家保護に問題があったからという。

 同行は2006年1月に東京三菱銀行とUFJ銀行が合併したとき、顧客保護のルールが甘かった東京三菱の内部管理体制を引き継いだといわれる。さらに淵源をたどれば、1996年4月に三菱銀行と東京銀行が合併してできた東京三菱銀行は、企業取引中心で、個人顧客を軽視する三菱銀行のカルチャーを保持し続けた。

 古い話だが、バブルの頃、財産相続にからめた変額保険の販売で生命保険会社と銀行とが一体になって個人顧客を勧誘して回ったことがある。旧三菱銀行も個人に大きな金額を融資し、それで変額保険に加入させるという一体営業(当時は違法的な行為だった)に熱心だった。その後、顧客は株価暴落で破産などに追い込まれたりした。当然、生保と銀行の行き過ぎが問題になった。訴訟も起きた。

 しかし、当時、三菱銀行の経営トップは「行内の担当者に聞くと、ひどいことはしていないと言っている。だから、世間の話は真実ではない」と語った。上司に聞かれたら、下の者は自分を正当化するに決まっている。そんなことさえ当時の経営トップはわかっていなかった。世の中の声に耳を傾けず、三菱銀行がやっていることは絶対に正しい、という傲慢な自信、それが現在の三菱UFJフィナンシャルグループにも引き継がれていると見ざるをえない。

 東京三菱銀行になったあと、旧東京銀行系の人がたくさん辞めていった。「組織の三菱」というと、なんとなく格好いいが、有能な人材が組織の枷(かせ)に耐えられず辞めていった。旧UFJ銀行系(元は三和銀行、東海銀行)も、”本流”の三菱出身者に比べ冷遇されるため、有能な人材が流出している。邦銀の中で最も官僚的な銀行である三菱UFJフィナンシャルグループは、企業風土を変えない限り、今後も似た問題を引き起こす可能性が大きいと思う。

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