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2007年6月 5日 (火)

カナダ政府の歳出削減基準

 1990年代初めまで財政赤字拡大と高失業率に苦しんだカナダは、1993年末に成立した自由党のクレティエン政権が財政健全化に本腰を入れた結果、1997年以降、財政収支が黒字に転じた。

 『「健全な市場社会」への戦略』(八代尚宏著、東洋経済新報社、2007年1月刊)によれば、複数年度予算に転換し、主要閣僚で構成する財政再建委員会で、「政策分野ごとの予算の上限を定めた一括型・機動的な優先順位の決定を基本とした」。

 予算を決めるにあたって、6つの基準をもとにレビューする。「①公共の利益にかなっているか、②政府がみずから行なわなければならないか、③国でなく地方で行えないか、④政府が責任を持ちつつ、民間に委ねて協働できないか、⑤きびしい財政状況にもかかわらず実施しなければならないか、⑥効率性を高める余地はないか」である。

 このプログラムレビューを官僚が自主的にやらない場合には、内閣・閣僚に強制されるし、それに従わなければ解雇もありうるという。

 日本では、政治家が官僚の手のひらの上で踊っている面がまだ強い。いわゆる官僚支配政治である。これを、選挙で国民によって選ばれた政治家が内閣を構成し、官僚を使ってマニフェスト(公約)を実行するーーそういう民主主義政治に変えていくようにしたい。

 6つの基準は、国と地方の関係にも該当する点があるし、都道府県や市町村のような地方政府にも、財政運営のものさしとして使うべき点が多い。地方政府にも是非とも採り入れてもらいたいと思う。

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