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2007年6月12日 (火)

自民党「155の重点政策」

 参議院選挙を控えて、自民党が「155の重点政策」を発表した。いわば選挙に向けての公約である。ホームページのPDFだと24ページにわたる。例によって”美しい”という形容詞がついている。

 「Ⅰ.美しい国の礎を築く(1~32) Ⅱ.美しい社会と暮らしのために(33~129) Ⅲ.美しい郷土(ふるさと)をつくる(130~145) Ⅳ.美しい国・日本の指針を世界に示す(146~155)」の4つの柱から成るが、その題から、それぞれの中身を想像するのはきわめて難しい。一般に、こういう文書は見出し、キャッチフレーズによって何を訴えたいかがわかるようにするのが常識だが、この「155の重点政策」は、全部に目を通さないと、わからない。読み終わっても、鮮明な印象を受けるところがなかった。立体感をもって迫ってくるものがないのである。

 政策が155項目羅列してあるが、イの一番に挙げているのは、「1.新憲法制定の推進」である。Ⅰでは以下、教育再生、安全保障、行財政改革、公務員制度改革、政治・当・国会改革を挙げている。

 Ⅱでは、安心・安全、社会保障、子育て支援、再チャレンジ、地域活性化、地域コミュニティの振興、伝統文化の継承、イノベーション推進、成長力の強化、エネルギーなどの確保などを取り上げている。だが、数値目標が必要なものでも数値はほとんどない。達成期限も書かれていない。まして、政策の実現に要する財源をどうするかなんか書いていないに等しい。これでは約束を実現したか否かの評価ができない。したがって、マニフェストとは言えない。

 「17.歳出・歳入一体の財政構造改革」はこれまで骨太の方針などでいわれてきたことを中心に書いていて、その中に目標、期限を書いているから、マニフェスト的である。そうした項目は若干である。

 「155の重点政策」を別な目でみると、「この国は、よくまあ、こんなに沢山の問題を抱えているものだ」という印象を抱く。戦後の保守政治は、自民党の単独支配、近年の自民党・公明党連立政権の結果、経済発展を遂げたものの、いまや、社会の根幹が随所で崩れ始めているような感じである。それを修復する取り組みが必要だが、その作業を”美しい国”という言葉で包括するのは違和感がある。 

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