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2007年6月20日 (水)

”骨太の方針”2007が閣議決定

 政府は6月19日の臨時閣議で『経済財政改革の基本方針2007~「美しい国」へのシナリオ』を決定した。経済財政諮問会議がまとめた内容をそのまま閣議決定したものだ。

 安倍内閣は小泉内閣のあとを継いで構造改革を推進すると言ってきたし、小泉前首相同様、経済財政諮問会議を、内閣主導の政治運営を行なうための仕掛けとして用いてきた。しかし、安倍首相のもとでの経済財政諮問会議は、小泉ー竹中ラインとはかなり実態が異なっているように見受けられる。そして、それが今回の基本方針が総花的でパンチ力が乏しい理由のように思える。

 安倍首相は小泉前首相同様、経済財政諮問会議に出席しているが、小泉前首相と違って、会議の議論の方向をびしっと指示することはなかった。用意した紙を読むことはあっても、それ以上のリーダーシップはなかった。

 大田経済財政担当大臣は一生懸命に会議の準備、運営などを行なってきた。しかし、竹中平蔵氏が経済財政担当相だったときのように、与党や官僚の反対を承知のうえで改革の方向を明確に打ち出すようなことはない。竹中氏は内閣府の官僚とは別に独自のブレーンを抱え、小泉氏のバックアップをもとに改革に邁進したが、大田氏は官僚と対決するような独自の主張がないし、自民党の要求にも耳を傾けているようにみえる。それに、諮問会議では単なる進行役にすぎないみたいだ。

 このように、安倍首相も、大田経済財政担当相も、一応まじめに諮問会議を運営しているものの、改革への気迫があまり感じられなかったといわざるをえない。政(自民党)ー官の戦後体制がまたぞろ復活し始めているのは、そのせいだろう。

 行財政改革について、基本方針2007の文言は、基本方針2006を踏襲しており、まずは2011年度の基礎的財政収支の黒字化など「歳出・歳入一体改革のプログラムを確実に実行する必要がある」などと述べている。しかし、総論はよくても、各論となると、政ー官が財政支出を膨らませようとするから、財政改革の流れが頓挫するおそれもある。安倍首相はその時々の政治状況で無原則な妥協をするから、安心できない。

 政治のリーダーは原則をきちんとしないと国を滅ぼす。参院選挙での自民党不利で、安倍さんがあせって次から次へとおかしな政策を打ち出すようなことになったら、大変だ。基本方針2007が棚上げにならないよう国民の監視が必要である。

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