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2007年7月11日 (水)

民主党のマニフェスト

 参議院選挙を目前にして、やっと民主党のマニフェストが発表になった。後出しジャンケンではないが、政策に必要な財源を示すなど、マニフェストらしい体裁をそれなりに整えている。現在の与党のマニフェストよりも、有権者を説得する材料が豊富である。問題は財政危機をどこまで真剣に考えているかである。

 民主党のマニフェストは、ムダを省くことで15.3兆円の財源を生み出し、それを主要な政策に回すという。しかし、財源捻出およびその使途の両方とも説得的でない。そして、財政再建については「巨額の債務を安定的に管理し、着実に削減していくため、債務管理庁を設置します。このような改革を通じて、2011年度には国・地方の基礎的財政収支を黒字化し、その後、債務残高GDP比は着実に引き下げます」と書いてある。いまの与党の政策目標と同じだ。

 ムダを省くという政策の中身は「補助金の一括交付化等によるムダの排除」6.4兆円、「特殊法人・独立行政法人・特別会計等の原則廃止」3.8兆円など、が列挙されている。ムダの排除という抽象的な文言には誰もが賛成だが、問題は何をどうやっていつまでに具体的に実現していくかの各論がポイントである。だが、それらについては記述がない。

 それに、小規模ならいざ知らず、中学卒まで月額2.6万円支給する「子ども手当創設」4.8兆円というのは、財源がありあまるほどの時代なら理解できるが、いまも毎年、巨額の国債が上積みになっているときにそんなに大きな規模で実施する政策だろうか。こういう政策はひとたび始めたら、簡単にはやめられない。

 高速道路の無料化にも違和感がある。環境対策を前提にすると、クルマがどんどん走るようにする政策は時代に逆行している。

 これから年金、医療、介護など高齢化に伴う財政支出の増額が政治の大きなテーマとなるだろう。一方で、いつ財政破綻が起きても不思議ではないほど、財政事情は悪化している。それなのに、与党と対決する民主党がこの財政改革を正面切ってこの参院選挙で掲げないのはおかしい。自民党などと同じバラマキ政策では有権者は選択の余地がない。国民をばらまきというエサで釣るほうが勝つというのか。

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