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2007年8月13日 (月)

『地域再生の条件』は何か

 参院選挙の結果から、都市と地方の格差問題がいっそう注目されるようになった。しかし、その解決のため、国が公共事業などでカネをばらまくような、過去に犯した過ちを繰り返してはならない。

 ことし1月に出版された本間義人著『地域再生の条件』は、国の地域政策がその時々に打ち出す施策に無盲目的に従うのではなく、地域の住民や首長・自治体が自らの頭で考えた原理・原則に基いて独自の地域づくりをすることこそが地域再生を成功させると述べている。

 同書で事例紹介されている全国あちこちの地域再生ストーリーを読むと、頑張る地域、元気な地域は、すぐれた首長がいて、明確なビジョンをもとに、福祉充実など独自の街・村づくりを推進したか、住民・市民が望ましい地域づくりを掲げて、自主的に活動を広げていったか、おおよそ2つに分けられる。

 日本は戦後、急速な経済発展を遂げたが、官尊民卑や中央集権体制は基本的には変わらなかった。国土の均衡ある発展なども、国の強い支配のもとに行なわれた。近年、地方分権が少しずつ実現してきたが、国のほうばかり見る自治体職員の意識はほとんど変わらない。地域住民も同様だ。だから、国の補助金や地方交付税交付金などをいかに多くもらうか、という発想からなかなか抜けられない。

 でも、グローバル化、IT化、低成長、少子高齢化、財政危機、地球温暖化などを踏まえ、地方も自律、自立するしか道は無い。

 もうそろそろ、各地域の人たちも、自らの町や村のすぐれた価値を“発見”し生かすとか、カネをかけないで質的に豊かな生活を実現できる場づくりに挑むとか、物真似でない、個性的な地域づくりに主体的に取り組んでいきたいものだ。

 「住民が街を造り、街が住民を造る」--旧炭鉱の街だった田川市の市長だった滝井義高氏の言葉だと同書はいう。格差問題を考えるにあたって、私たちは「‥‥してもらう」という発想から脱しようではないか。 

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