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2007年9月30日 (日)

地方公共団体の06年度普通会計決算はちょっぴり改善

 総務省が都道府県と市町村の06年度普通会計決算の速報数値を9月28日に発表した。都道府県、市町村のいずれも依然、厳しい財政事情が続いているものの、05年度よりはちょっぴり改善した。

 ただ漫然と景気回復による税収増などに依存するだけでは、自治体の財政再建は難しい。さりとて、深刻な財政危機に直面している国にもっとカネをくれというのも無理な相談だ。最大の資源(?)である職員がアタマをもっともっと使って、限られた歳入で最大限の効果を生み、地域経済を活性化するようになってほしい。

 都道府県の普通会計決算は、歳入総額が48兆4382億円で、阪神・淡路大震災復興基金に係る特殊要因を除くと、前年度を実質的に3429億円上回った。地方税は1兆2078億円増加した。歳出総額は47兆5359億円で、実質的に2619億円増えた。「地方債残高+債務負担行為額-積立金残高」でみた将来にわたる実質的な財政負担は80兆7932億円で、前年度末より1457億円(0.2%)減少した。

 また市町村の普通会計決算は、歳入総額が48兆7501億円で、実質的にみて前年度より7838億円少なかった。5年連続の歳入減。地方税は4940億円増えた。歳出総額は47兆4239億円で、実質的に7940億円の減少。将来にわたる実質的な財政負担は55兆9191億円で、前年度末より1兆2138億円少なくなった。

 都道府県の人件費は退職金増のため15兆0113億円と、前年度より27億円多かった。投資的経費は8兆4044億円で、6573億円(7.3%)減った。市町村では、人件費が9兆4861億円と、前年度を1876億円(1.9%)下回った。投資的経費は6兆8995億円で、4232億円(5.8%)減少した。

 過去5年間の歳入決算額の内訳をみると、顕著な傾向がみられる。第1に、地方税の割合が上昇している。都道府県02年度30.2%→06年度37.9%、市町村35.0%→37.3%である。第2に地方債の割合が低下している。都道府県14.6%→11.1%、市町村10.8%→8.6%である。第3に、地方交付税も都道府県21.0%→17.8%、市町村17.2%→15.1%と減少。いずれも数値だけで判断すれば地方自治にとって好ましいトレンドだ。

 もっとも、国庫支出金のほうは、都道府県は16.1%→11.4%へと減り続けているが、市町村は02年度9.2%→04年度10.3%→06年度10.0%と増えたり減ったりしている。

 以上、財政改革を推進する立場から言えば、小さな歩幅ながら一歩前進だと評価する。一方で、切り詰めるばかりでは、職員のやる気が出ないというお役所の人たちの不満も聞くけれど、民間に比べ意識改革、創意工夫がまだまだ足りない。首長のリーダーシップを発揮してもらいたい。 

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