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2007年9月 2日 (日)

05年度の国の財務書類を読む

 8月下旬に財務省が05年度(平成17年度)の国の決算について、①一般会計と特別会計を合算し、債権債務等を相殺消去したもの、②さらに独立行政法人、特殊法人等、認可法人、国立大学法人等および日本郵政公社を連結したものーーを作成して発表した。企業会計の考え方を用いて作成されたもので、一般会計だけでとらえるのとは、国家財政の姿が違ってみえる。

 ①をみてみよう。当年度に発生した費用を示す「業務費用計算書」によると、総額は122.7兆円(一般会計だけだと76.4兆円)。内訳は年金・政管健保等46.2兆円(うち年金36.6兆円)、補助金等31.1兆円、地方交付税20.3兆円の3つで8割を占める。そのほかは利払費8.7兆円、人件費5.4兆円、減価償却費4.5兆円、事務費4.1兆円など。

 05年度末のストックの財政状況(貸借対照表)はというと、資産合計691.4兆円、負債合計980.6兆円(うち公債627.0兆円)で、負債超過額289.2兆円。

 資産の主なものは、貸付金246.0兆円、有形固定資産177.5兆円、有価証券84.1兆円、運用寄託金83.0兆円、出資金47.4兆円など。負債の主なものは公債627.0兆円、公的年金預かり金147.6兆円、預託金86.0兆円、政府短期証券59.4兆円など。

 道路、河川など売却なんて考えられないものや、回収不能な融資、出資があるから、実質的な負債超過額はもっと大きいだろう。財務省は「将来の国民の負担となる債務」としては普通国債残高約527兆円が1つの目安だとしている。

 ところで、①に含まれていない国債等の債務償還費は180.0兆円という。

 次に②をみると、業務費用は148.5兆円で、①よりも25.8兆円も膨らんでいる。内訳は年金・政管健保46.2兆円、補助金25.3兆円、地方交付税交付金等20.3兆円、保険金等支払金16.0兆円、事務費12.1兆円、人件費10.5兆円、減価償却費6.9兆円、利払費6.0兆円などとなっている。

 貸借対照表は、資産合計840.2兆円、負債合計1102.3兆円。負債超過額は262.1兆円、前年度末より6.1兆円減少した。主な資産は貸付金270.2兆円、有形固定資産265.0兆円、有価証券183.7兆円など。主な負債は公債401.1兆円、郵便貯金198.1兆円、公的年金預かり金150.9兆円、責任準備金138.4兆円など。

 数字を羅列してしまった。こうした天文学的な数字をきちんと読み解くのはとても難しいが、国の財政がひどい状態にあるのは理解できよう。一般会計だけを見るのではなく、連結決算というか、政府の活動全体をまとめた数値で財政再建を考える必要があることを財務省も国民に伝えたいのだ。 

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