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2007年10月19日 (金)

「赤福」餅の事件を考える

 「赤福」は好きな和菓子の1つ。名古屋に行ったとき、生ういろうをみやげに買うか、赤福を買うことが多い。その「赤福」の本社工場(伊勢市)が営業禁止処分を受けた。売れ残りを冷解凍して消費期限をずらしたり、店頭の売れ残り品を回収して餅とあんに分けて再利用していたのが食品衛生法に違反していたからだという。

 報道によれば、工場の人たちが、売れ残りを焼却処分するのはもったいないと思って、再利用したのが問題の発端らしい。しかし、個人的には、私は、違法云々とは別に、この「もったいない」という従業員の気持を大事にしたいと思う。もちろん、腐ったりして中毒を起こすよう行為は「もったいない」とは無関係である。

 ノーベル賞受賞者のワンガリ・マータイさんは日本に来て知った「もったいない」という言葉とその意味に感動して、「もったいない」を世界に伝える努力をしている。今月は「3R(リデュース、リユース、リサイクル)月間」でもある。資源・エネルギーを大量に使う現代社会が持続不可能なことは明らかである。地球環境問題から、資源・エネルギーの消費を半分とか、それ以下に減らさなければ、ビジネスも暮らしも、今世紀中には存続できなくなる。また、食品保存のための添加物はできればないほうがいい。そうした視点から、この赤福の問題を考えることも大事だと考える。

 赤福も大企業化し、東京などでも売るようになった。大量生産は毎日、計画にしたがって一定量を生産する。しかし、需要は日々変動するから、大体は多かれ少なかれ売れ残る。だから、生菓子で、保存剤を使わず、大規模に商売するというのは大量に廃棄物が発生する可能性が大きい。

 コンビニやスーパーなどの弁当、惣菜やパン屋などの商売も、売れ残りは廃棄される。食品廃棄物を焼却処分せずに家畜のえさや堆肥などに利用することで業者は免罪符をもらった気分になっている。しかし、赤福は採算もあろうが、廃棄はしないで、あんと餅とに分けて再利用していた。中毒を起こさないように注意して再利用していたなら、それはそれで3Rの精神にかなっていると言える。

 消費期限や賞味期限を絶対視し、過ぎたものは廃棄処分するのが当然という立場に立てば、以上の考えはナンセンスだろうが、地球温暖化対策、資源有効利用、食品添加物問題などを考えれば、赤福を非難するだけでは本質的な問題の解決につながらない。

 赤福が営業再開のための対策として、今後は売れ残りをすべて廃棄するとか、保存剤を添加する、といったことをするのは一顧客としては望まない。個人的な提案は、①営業規模も販売店も伊勢市や名古屋あたりだけに縮小して、日持ちはしないがおいしい赤福を提供する、②基本的には、すべて冷凍した赤福を販売し、解凍後1、2日を消費期限とする、のいずれかがいいのではないか、と考える。 

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