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2007年10月 3日 (水)

地方公営企業の累積欠損金は交通、病院事業に集中

 06年度の地方公営企業決算の概況をこのほど総務省が発表した。累積欠損金は06年度末現在、4兆8097億円に達する。事業ごとにみると、交通2兆2699億円、病院1兆8736億円と2つの分野が突出している。

 地方公営企業というのは、下水道、上水道、病院、バス・電車、電力など、自治体が独立採算で経営している事業体である。独立採算といっても、自治体の普通会計等からの繰り入れ(補給金)が行われている事業体も多く、普通会計とは密接な関係にある。以下、決算のポイントを紹介するとーー。

①事業数、職員数とも減少傾向にある。06年度末の事業数は9317。多いのは下水道3709、上水道2297、病院669。職員数は06年度末で38万1721人。

②赤字の事業数は1278、その赤字額は4683億円。黒字の事業数は7844で、その黒字額は6617億円。事業分野ごとに経営状況をみると、上水道が2503億円の黒字、病院が1985億円の赤字、下水道は893億円の黒字となっている。

③公営企業が毎年度発行する債券の額(借換債を含む)は01年度をピークに減る傾向にある。06年度には2兆8542億円発行した。発行残高も徐々に減っているが、06年度末の残高はそれでも59兆3371億円に達する。内訳は下水道が32兆6910億円、上水道11兆5644億円、交通4兆3806億円、病院4兆496億円など。

④企業の売り上げに相当する料金収入は06年度に9兆4592億円だったが、普通会計等からの繰り入れが3兆4244億円に及んだ。もっとも、繰り入れは04年度以降、少しずつ減っている。

 公営企業の決算は建設投資額(06年度4兆4363億円)のような資本的支出を決算規模に含めるなど、まだ企業会計とは異なる面があるが、比較的、実態がわかりやすい。全体としては、売り上げの3分の1に相当する補給金をもらいながらも、かつかつの黒字経営、そして借金が売り上げの約6倍に達し、累積赤字は売り上げの5倍近いという姿になっている。無論、健全経営のところもあるが、経営状態が悪い公営企業は、経営の効率化を図り、適正なサービスを提供する中で、値上げしたり、職員の給与を民間並みに下げたりするとともに、収入増につながる経営の工夫が求められる。

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