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2007年10月19日 (金)

日経に載ったおかしな全面広告

 18日の日本経済新聞24ページには全面広告の『特別企画 地方が考える「地域の自立と防災」』が載った。滋賀県の嘉田由紀子知事、米原市の平尾道雄市長、高島市の海東英和市長の3氏とコーディネーターの木戸健介氏(ジャーナリスト)の座談会形式の記事である。

 企画・製作は日本経済新聞社広告局と書いてあるが、タダ(無料)でこんなに大きい広告を日経が載せるわけがない。末尾に、『この内容に関するお問い合わせは「地域の自立と防災を考える事務局」』とあり、FAX番号が書いてあるだけだから、誰がカネを出してこの広告を出したのかがはっきりしない。

 最後のまとめのところで、木戸氏は「国土づくりにとって社会資本は、重要な役割を担っています。格差問題が深刻化する中、東京中心を改め、地方の視点からインフラ整備をしない限り、地域づくりはこれ以上進まない事態に直面していることが、座談会で明らかになったと思います」と言っている。

 この広告記事では、地域づくり、防災対策、道路整備が話し合われているが、通読して感じるのは、道路整備を中心とした社会資本投資をもっとやれという主張である。もちろん、地域格差の是正も求めているが、嘉田知事が言っている「いずれにしても財源が必要になります。道路財源は道路に使うことを目的に集めた税金ですから、道路整備に使うべきです。ただ、使い方は地方の生活を維持するのに不可欠な道路や防災上必要な道路に配分するなど、メリハリをつける必要はあります。」というのが広告の本音だろう。

 ネット検索で調べたら、コーディネーターの木戸氏はY紙の記者のようで、道路特定財源を道路建設だけに使うべきだというコラム記事を業界雑誌に書いている。また、国土交通省関係の懇談会などに名前が出ている。

 「地域の自立と防災を考える事務局」が所在も電話番号も付していないというのは、正体を隠したいからだろう。FAXの「077」の市外局番は滋賀県一帯を示している。これらを総合すると、国土交通省の地方組織か団体がスポンサーではないかと推察される。もし、そうなら、官僚のやりすぎである。

 いま、道路特定財源の存廃などが政治のうえで大きな争点となっている。いろいろな意見がある中で、特定の方向に読者を誘導しようという広告を載せるなら、スポンサーを明示すべきである。普通の座談会のようにみせかけるにしても、スポンサーをあいまいにした広告を日経が掲載するのは問題がある。

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