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2007年12月 4日 (火)

土居(慶大)さんの「経済教室」に教わる

 「ぼくは大蔵省の記者クラブにいたことがあるけど、これだけ国債発行残高が多いのに、どうして長期金利は低いのか。それがわからないなあ」--かつての新聞記者仲間と先日会ったとき、彼がそんなことを言っていた。

 12月3日付けの日本経済新聞朝刊の「経済教室」のページで、土居丈朗慶応大学准教授が「『巨額赤字でも低金利』の怪」と題して、こうした疑問を解明している。

 それによると、1つの理由は、日本の「政府が将来の財政赤字を縮小する政策にコミット(関与)していること」だという。そうだとすれば、「格差是正ばかりを気にして、財政健全化をおろそかにすること」は許されない。

 これとは別に、国債の低金利を説明する理論として紹介されているのは、安全利子率パズルと呼ばれるものだそうで、「家計の消費・貯蓄行動が想定外に危険回避的なら、国債金利が想定外に低い現象が観察されることになる」というのだそうだ。私の解釈だが、日本国民は株式のようにリスクの大きいものに投資するよりも、安全な預貯金に、という志向が強いから、国債を含む安全資産への需要が大きすぎる。その結果、預貯金や国債の金利が低く下がる、ということである。

 もちろん、それだからといって、国の借金を削減しなくても大丈夫だということにはならない。将来に債務返済リスクを負わせるのはよくない。また、成長率を国債金利より高くすることで財政が持続可能になるというのは、土居さんによれば、「国債金利が成長率より低い経済状態は(動学的に見て)効率的な状態ではない」という。

 土居さんはプライマリーバランス(基礎的財政収支)改善のための財政政策を続けること、達成後も、プライマリーバランスの「さらなる黒字拡大が不可欠」だと書いている。2008年度予算の編成で、福田首相が財政再建路線からばらまきへと足を踏み外さないよう、私たちは監視していかなければいけない。

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