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2007年12月 7日 (金)

親しい人を社外取締役に、というのはどうなのか

 会社法では、その会社や子会社の従業員であったこともなければ、また、取締役等でもなかった人しか、社外取締役になれないことになっている。言い換えれば、欠格事由のある人は別として、会社内部の関係者でなければ、誰でも社外取締役になれるということである。

 しかし、それでいいのだろうか。そんなことを考えるようになったきっかけは、日本経済新聞の最後のページに載っている「交遊抄」の12月6日付けと同7日付けを読んだことである。

 6日付けの記事によれば、大学の同期生仲間でゴルフや酒を楽しむ会で親しくなった友人(電池会社)から2005年に社外取締役に招かれたというケース。招いたほうはいま相談役になっているが、「以来、取締役会で上京するたびに会うのが楽しみ」。「ゴルフに行くと、プレーに性格の違いが出て面白い」という。

 7日付けの「交遊抄」は、8年前に、高校の同窓会で知り合った10年先輩(当時、電機会社の社長)と親しくなり、自分が機械会社の社長になってから、この先輩を「社外取締役として大所高所から指導を受けている」。「取締役会では手厳しい指摘ばかりで苦労している」が、その一方でいろいろ気配りしてもらっている。「教えられてばかりの不肖の弟子だが、末永く師弟関係が続くことを祈っている」という。

 前者は委員会設置会社の社外取締役である。委員会設置会社では、指名、報酬、監査の委員会が置かれ、各委員会は社外取締役が半分以上いなければならない。後者は従来型の社外取締役である。そうした違いはあるが、社外取締役に求められる基本的な役割に違いはないと思う。即ち、株主の利益を代弁すること、そして、広い視点から企業経営のありかたを考えることである。社内昇進の経営幹部とは、立場が異なるし、経営の基本方針などで意見の対立があって当然だ。

 そうだとすれば、社外取締役は社長ら執行体制にある人たちと、なあなあの関係を持つのは好ましくない。委員会設置会社の社外取締役は、経営が悪化したら、執行部の首のすげかえを求めることすら機能として求められているのである。

 現実には、そうした危機的な事態は滅多に起きない。だから、親しい友人とか、尊敬する先輩とかを社外取締役に招いても、まず問題になることはない。しかし、会社とは何か、経営とは何か、という基本的な認識が甘いように思えてならない。

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