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2008年1月10日 (木)

変化を恐れないで

 石油の値上がりがおさまらない。石炭、鉄鉱石、金などの天然資源も高い。とうもろこし、小麦などの農産物も高い。中国など新興経済国の発展、世界的なマネー投機、異常気象、温暖化対策など、世界経済の転換を意味するさまざまな要因がもたらした現象だ。需要と供給の関係が需要>供給の状態が続いている。逆に、株式市場は世界的に値下がりし、不安定な動きを示している。

 1月9日の日本経済新聞の商品欄「変調レアメタル㊤」を読むと、希少金属(レアメタル)の騰勢が一服してきたという。リサイクル技術の進展や資源節約の広がりで需給が緩んだためと指摘している。ハードディスク材料などに使うルテニウムは、生産工程で出てくるスクラップを回収して再生するという。液晶パネルの電極材として使うインジウムも、リサイクルによる再生品が増えて、ピーク時の半値近くまで下がっている。

 このように、自由な市場経済においては、高くなりすぎれば、供給が増えて値段が下がるといった調整作用が働くことが多い。そうなるためには大抵は時間がかかる。それでも、市場原理に基づく自由経済のほうが、統制経済よりはましだというのがこれまでの教訓だろう。もちろん、全くの野放しがいいなどという人はいない。

 だが、いまの日本人はせっかちになっているのか、格差、貧困、過当競争などの問題から一直線に競争否定や、企業批判、あるいはグローバリゼーション批判に行き、公的規制の導入・強化とか、国による保護を求める傾向が強くなっているように見受けられる。天然資源は乏しく、農業の自給率も低い日本が内向きになって鎖国状態になるのは、貧すれば貪するだけ。日本国全体が落ちぶれていくだけなのに。

 世界の大勢を踏まえつつ、自国の繁栄を維持し、発展させるには、既得権にしがみつく現状維持や保身ではなく、果敢に挑戦し、かつ共存共栄をはかっていくしかない。その覚悟がこの国の政治家に、官僚に、そして国民にも欲しい。

 年初、懇親パーティなどで人と会っているうちにそう感じた。 

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コメント

日本は民主主義と公言しているのだが、財務上の問題があり、且つ、存在価値(独自性)がない企業をも手厚く保護している部分で問題があるのかもしれない。
 
その場合は、勇気を持って店を畳む必要があるのだろうが、そんなとき赤字国営企業(国鉄等)の受け皿にしてきた公務員をリストラする前に打つ手があるような気がしている。また、そのタイミングもあるのだと感じている。

投稿: たぁ坊 | 2008年1月10日 (木) 21時33分

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