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2008年2月 6日 (水)

金利変動による国債費の増え方

 金利が上がったら、国の財政の国債費はいくら増えるか。そんな試算を財務省が5日の財政制度等審議会財政制度分科会の合同部会で示した。1月にまとめた「日本経済の進路と戦略」をもとに、2008年度予算(案)の制度・施策が2011年度までの歳出・歳入に与える影響を試算した中に含まれている。

 名目経済成長率が1%台後半あるいはそれ以下だと前提して歳出と税収等を計算した[試算2]は国債金利を2%と仮定している。だが、もし国債金利が1%ポイント上がって3%だと2011年度の国債費は3.8兆円増えて27.1兆円になるという。2%ポイント上がって4%であると7.8兆円増えて31.1兆円になるし、3%ポイント上がって5%であるとすると、何と11.9兆円(消費税にして4~5%引き上げに相当する)も上乗せになり、35.2兆円となるとのこと。

 [試算2]の2011年度歳出は93.0兆円で、うち一般歳出が52.7兆円、ほかに国債費23.3兆円、地方交付税等16.9兆円である。それらと、上記の金利増による国債費の数値を比べてみれば、巨額の国債を抱える日本財政のひずみがいかに大きいか、がわかるだろう。金利が上がり始めたら、財政危機が表面化するのは必至だ。

 [試算2]の平均の名目経済成長率1.7%よりも高い成長率の場合、税収はいくら増えるかという試算もある。2011年度でみて、1%ポイント上乗せ、つまり2.7%成長だと税収は1.9兆円増の58.7兆円になる、2%ポイント上乗せだと3.8兆円増になり、3%ポイント上乗せだと5.7兆円増になる。名目経済成長率が上がることによる税収増加はそれほどでもないのである。

 サブプライムローン問題で尻に火がついた米国は、財政の大赤字もやむなしと財政出動に踏み切った。金融も大幅な金利引き下げ、金融緩和を実施した。したがって、日本でも超低金利の是正は目先なくなった。財政の国債費負担の点では、超低金利の継続は歓迎ということになろうが、政府も与党も、財政規律が締まらず、いまだに国債残高が膨らみ続ける現実を直視する必要がある。

 道路整備特別会計―道路特定財源なんてものが存続していること自体が狂気のさたなのである。

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コメント

数年前の財務大臣の掲げていた緩やかな経済成長では財政的な問題は解消しないということを証明するデータになりますね。
 
個人的には変動(景気、為替、上場廃止、新規上場等)がないと税収は多くならないし銀行の収益力も向上しないと感じています。つまり、時には「雨降って地固まる。」という時期も必要ではないかと。
 
過去を振り返れば、土地が安い不況期に派手に積極投資する企業と好況期に景気下降面を気にせず積極投資する会社があったからこそ、仕事が全く無くなることはなかった訳です。
 
それが、最近は、全業種で同期し過ぎです。例えば、リフォームと新築が共存するはずがありません。新製品と修理が共生するはずがありません。メリハリが必要ではないでしょうか。そして、部署間あるいは(地域/国)全体で相互補完する動きがないので将来を心配しています。

投稿: たぁ坊 | 2008年2月 7日 (木) 10時41分

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