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2008年2月10日 (日)

写真展「マスケラの夢―ヴェネツィア―」から

 10日に始まった岩井敏写真展「マスケラの夢―ヴェネツィア―」(東京・渋谷区松濤美術館)を見てきた。ヴェネツィアのカーニバルは華やかな衣装に仮面(マスケラ)をつけた人たちがサンマルコ広場などに集まることで有名だそうだ。

 このカーニバルに行ったことがなく、しかもマスケラの写真を見たことがない人に、マスケラがどんなものかを説明するのは難しい。でも、さまざまな仮面をつけ、思い思いの色あざやかで、かつデザインもこった衣装を身にまとった人々が、幻想的な美の世界を表現していることは確かだ。

 60点ほどの作品を順次見ていったら、仮面は笑ったり、頬笑んだりしているものもあるが、多くは硬い表情や、きつい表情をしている。そして、妖艶な美しさを感じるものもあれば、底深い悲しさとか絶望、退廃のような雰囲気を感じるものもある。アップで撮ったりすることで、仮面の表情が心に何かを訴えてくるような気がする。そこが岩井氏の作品の特色ではないか。素人の感想である。

 仮面と凝った衣装によって何者かに仮装することで、普段の自分とは違う世界を体験できる。その楽しみで、フランスはじめ欧米先進国から毎年、おおぜいの人が参加しているという。もともと中世のヴェネツィアで、マスケラを付けて仮装していれば、男女の別も、身分の違いも、年齢もあいまいで、無礼講的に騒いでもよかったというところから始まっているものらしいが、私たち人間社会の秩序はそうしたものによってバランスをとっているのだろう。

 岩井氏は公認会計士で、人類の偉大な発明の1つである簿記の発明者、パチョーリのふるさとを訪ねるうちに、カーニバルのマスケラの写真をとるようになったという。だから、何回もカーニバルに行っていて、写真展は年季が入った成果である。

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