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2008年3月26日 (水)

100年後の財政破綻確率は62%とか

 日本政府の財政健全化努力は足りない。日本経済新聞の3月26日付け「経済教室」は、財政維持可能性を試算した櫻川昌哉慶応大学教授らの研究結果を載せている。

 それによると、07年1月に政府が発表した見通しのうち、望ましい成長・歳出削減ケースをもとに試算すると、平均経済成長率が11年度の目標である2.5%を100年間保てば、財政は維持可能であるという。しかし、不況が続いて、2.5%を下回り、「公的債務残高が増えて財政が破綻する可能性(確率)は、我々の試算では44%ある」としている。

 今年1月発表の見通しをもとに試算すると、公的債務残高は現状の1.12倍に増え、「62%の確率で財政は破綻する」という。それでも、これらの試算は経済見通しのシナリオの中で最も楽観的なケースを前提にしたものである。

 この試算結果をどう受け止めるべきか。日本経済が100年までの間にどうなるかは全く予測がつかない。その意味では、もっと近い将来を対象に、破綻リスクを試算して、その結果を公表してもらうと、国民は実感をもって受け止めるのではないかと思う。

 この記事では、国債利回りが低位安定していることについて、「市場は財政危機を楽観的に見てきた、(中略)債券相場はバブルということになる」、「日銀は買いオペを通じ、大量発行による値崩れを防ぐ「大口の買い手」として行動してきた側面が強い」、「いざとなったら、日銀が引き受けるので国債は安全だという認識を投資家は明らかに共有している」などと指摘している。

 「財政再建努力を怠ると、何かのきっかけで海外のファンドが売りを仕掛けてくるかもしれない」、「日銀は国債買いオペで支えるだろうが、機動的に対応できるか疑問」とも書いている。

 いまの政府・与党はこうした危機感を持っているとは思えない。持っているのは、ごく一部の政治家、一部の官庁だけである。

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コメント

経営学のあるように世の中を利率による等比級数では判断できないが、学問の世界では数学に偏重し過ぎているいるのではないのだろうか。
 
常時、利率が一定のことはあり得ないし、物価上昇率によって全く数値的な解析結果は違ってくるからである。そう言う意味では、最近のデフレスパイラルによる影響の方が問題ありではないか。素朴な疑問であった。

投稿: じろう | 2008年3月26日 (水) 18時45分

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