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2008年3月31日 (月)

福田さん、大丈夫か?

 ガソリン税の暫定税率がきょう(3月31日)で期限が切れ、あすからはガソリンにかかる税が本則、つまり、もともと基本となる法律(揮発油税法)で定めた通りに戻る。税率を暫定的にほぼ2倍にするというのを、何十年間という長いあいだ“暫定”とこじつけ解釈して増税してきたことに終止符が打たれる。

 政府・与党は、民主党が反対しても、結局はいままで通り、暫定税率も、道路建設も続くと多寡をくくっていた。この道路特定財源―道路特別会計にはいろいろな利害関係者が関わっていて、やめるとか、見直すとかと言っても、必ず強力な反対者が出てくるからだ。その昔、当事者が意図的にそういうふうに仕組んだわけではなさそうだが、廃止や見直しがきわめてしにくいため、よほどの政治力がないと動かないことは確かであった。

 したがって、民主党がガソリン税の暫定税率を期限切れにして、延長を許さなかったのは画期的なことである。とにかく聖域にメスが入ったことを高く評価したい。

 このブログでは、道路特定財源を廃止して、暫定税率を含めて一般財源化するよう主張してきた。即ち、ガソリン税の本税だけでなく、暫定税率分についても、環境税などの名目でとり、ガソリンが値下がりしないほうが環境対策や社会保障財源などの捻出、それに財政健全化に寄与するという考えである。その意味では、民主党の主張とは異なるが、道路特定財源―道路特別会計の仕組みを壊すやりかたとして、ガソリン税の暫定税率期限切れは歓迎してよい。

 福田首相は昨年10月1日の所信表明演説で、衆参ねじれを踏まえて「野党の皆様と、重要な政策課題について、誠意をもって話し合いながら、国政を進めてまいりたい」と述べている。だが、その中には、道路建設や特定財源などについて触れたところはない。これまで通り、国土交通省が進める道路建設計画とそれに充てる道路特定財源を継続するのが当たり前だと思っていたのだろう。つい最近まで、首相はそうした考えであることを表明していた。

 したがって、民主党がいくら叫ぼうと、首相は全く聞く耳を持たなかった。「重要な政策課題」ではないとたかをくくっていたのだとしか思えない。やっと、数日前から、にわかに09年度から一般財源化するなどの見解を打ち出して、民主党に対話と妥協を迫っているような状態だ。年金積立金を流用していた厚生労働省・社会保険庁、道路特定財源を流用していた国土交通省など、彼ら官僚の公金濫費があばかれるにつれて、さすがの福田首相も道路利権の問題点に気付いたのだろう。

 ねじれ国会は厳然とした事実である。これを前提に、いかに国政をよりよいものにしていくか。それには、まず与党が意識改革する必要がある。与野党がとことん議論し、かつ譲り合うことが基本であり、議会で成立する法律の数が減ることは構わない。

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» ◆道路特定財源/暫定税率が失効 [てらまち・ねっと]
 ここのところの話題を独り占めしている道路特定財源と暫定税率の問題。  今朝の毎日新聞が面白かった。    「道路特定財源を一般財源化、実現すれば土建国家と言われる政治のありようが変わる可能性がある。底流を探った」という記事。  民主は民主で政治的思惑の中にあるらしい。  暫定税率が廃止になるという象徴的な夜にあげるブログはこれ。 なお、関連として3月11日ブログ     ⇒ ◆道路特定財源の問題。「暫定税率」問題との混同??市町村にとって何が本当なのか    3月21日ブログ ⇒ ◆道路... [続きを読む]

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