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2008年3月 5日 (水)

外国の機関投資家が見た日本のコーポレート・ガバナンス

 最近の日本の株式市場不振は、売買で大きなウエートを占める外国の投資家が日本市場に魅力がないと判断しているからだといわれる。構造改革に逆行するような政府・与党の行動や、外国からの投資に閉鎖的な動きが響いているようだが、3月5日、東京で、日本のコーポレート・ガバナンスを外国人機関投資家はどう見ているのかに関するOECDのフォーラムが開催された。

 ハーミーズ・ペンションズ・マネジメント社のシニア・アドバイザー、マイケル・コナーズ氏は、バランスシートがやたら膨らんだり、意味のない事業の多角化をしたりしてROEを減らす日本の企業経営を改める必要があるとし、経営者が長期的な株主価値の最大化に努めるように、会社とは関係のない人物を社外取締役として入れるべきだと述べた。

 ガバナンスは、株主の代表として経営陣を監督することだが、コナーズ氏は「日本ではオーディオメーカーの経営者がゴルフ場を始めても監査役は反対できない」とし、監査役には影響力も権力もないと指摘した。「日本の経営者は社外取締役にふさわしい人がいないというが、それは社外取締役を理解できない表れ」と語った。

 こうした見解に対し、会場から「日本の企業は社外の人を入れたくないのだ」と賛成の意見が出る一方、反論も出された。会場からのこの反論は、06年に施行された会社法および07年に全面施行された金融商品取引法によって監査役の権限が大幅に強化されたりしたので、ガバナンスの点で社外取締役と劣らないという意見。

 これに対し、コナーズ氏は企業が経営戦略を議論するときに、社外取締役のほうが深く入り込めるなどと述べた。

 聞いての感想:社外取締役を選ぶ際、CEOなどが自ら選ぶとなると、自分たちに都合のいい人を選びかねない。したがって、英国には社外取締役を斡旋する第三者機関があるという。そういったところまできちんとしないと、経営者に対する監督機能は果たせない。日本の監査役制度の改善は進んだが、まだ足りないように思われる。

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