« “政策市場”を支えるシンクタンクをどうやって生み出すか | トップページ | 安全保障をめぐる対立的な考え方 »

2008年5月 9日 (金)

リフレッシュの旅、京都

 ゴールデンウイークの最後の日である6日に京都へ1泊の旅に出かけた。新幹線は往きも帰りもガラガラ。旅の目的は、京都国立博物館で「絵画の冒険者 暁斎 Kyosai ―近代へ架ける橋―」を見ること。

 河鍋暁斎(若い頃は狂斎と名乗っていた)は浮世絵であれ、狩野派の伝統的な絵であれ、なんでもござれというすご腕で、実に多様な作品を残している。「大和美人図屏風」などのように、万人がすばらしいと称える絵も描く一方、酒の席で、思いつくままに描いた奔放な構図の絵もある。

 展示の小間を「2.冥界・異界、鬼神・幽霊」、「4.巨大画面への挑戦」、「5.森羅万象」、「6.笑いの絵画」、「7.物語、年中行事」などと8つに分けているように、実にさまざまな絵を描いている。だが、真面目とは正反対の、ふざけたり、茶化したり、パロディー化するのが彼の真骨頂のような気がした。権威とか伝統とか、あるいは常識とかに心底から、たてつきたくなるへそ曲がりは彼特有の精神構造だが、人々の価値観を変えた幕末から明治への変遷がそれを刺激し、拍車をかけたのではなかろうか。

 気に入った絵を紹介すると、「風神雷神図」で、タイコを1つ海に落とした雷神が釣り糸を垂れるようにしてタイコを拾い上げようとしているさまを描いている。そして、「鷹に追われる風神」は、追いかけてくる鷹から必死になって逃げる風神を描いている。どちらもユーモラスである。狂斎の頃に描いた「五月幟図」などでは、鯉を真正面から見た姿や、腹が上になった逆さの鯉を描いている。「新富座妖怪引幕」は縦4m近く、横20m弱ぐらいか、当時の人気役者の顔をうまく描いたものという。奇抜な発想に感心した。

 京都に行ってすばらしいと感嘆したのは東山の緑である。もう少し正確に言うと、緑と、椎の樹の花(クリーム色)との2色の織りなす模様に目を引き付けられた。永観堂に向かう道からの東山の景観はすばらしいとしか言いようがない(表現力の乏しさを痛感する)。金戒光明寺から会津藩殉難者之墓を経て行った真如堂のもみじは生気にあふれた緑で、これにも感動した。

 よいこともおかしなことも含め、エエッーと驚くことが旅の効用である。おかしなこともやっぱりあったが、今回は省略。

|

« “政策市場”を支えるシンクタンクをどうやって生み出すか | トップページ | 安全保障をめぐる対立的な考え方 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/41139850

この記事へのトラックバック一覧です: リフレッシュの旅、京都:

« “政策市場”を支えるシンクタンクをどうやって生み出すか | トップページ | 安全保障をめぐる対立的な考え方 »