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2008年5月 5日 (月)

“政策市場”を支えるシンクタンクをどうやって生み出すか

 1ヵ月余り前に経済同友会の行政改革委員会が「マニフェスト時代の行政体制と“政策市場”の構築を」と題する提言を発表した。副題は「国民に透明な政策論争を示し、真の民主主義を実現する」というものである。“政策市場”を「民主主義の社会インフラ」と位置づけ、その構築に取り組むことが提言の1つの柱となっている。

 あまり見聞きしたことがない“政策市場”について、同友会は「多様な主体が政策を作成し、それが検証・分析され、かつ、代替案が作成されることを通じて、国民に複数の選択肢を示し、多数の政策案が多くの参加者による自由でオープンな議論により熟度の高い政策形成が行なわれる場」と定義している。言い換えれば、官僚機構を中心とした政策形成のやりかたでは多様化・複雑化した日本の課題に対応できなくなったから、政策の選択肢を提供し、かつ政策が適切であったか否かを検証する「民間非営利独立型の政策シンクタンク」を確立すべきだというわけだ。

 この提言は米国の“政策市場”をほぼ丸写ししたような内容であり、民主主義の成熟度において相当に遅れている日本が同じような仕組みを実現するのは容易でないという印象を抱く。それでも、日本が目指すマニフェスト政治にとって欠かせない要素である。

 そこで、提案したいのは、同友会が先頭に立って、NPOの政策シンクタンク設立に奔走することである。日本には、ビル・ゲイツなどのような、こうしたシンクタンクをつくれるほどの個人の大金持ちがなかなかいない。しかし、ビッグビジネスには、年間数千億円もの経常利益をあげるところがいくつもある。CSRの活動で相当のカネを使っている企業はたくさんあるし、広告宣伝費―その中には社会的にどうかと思う広告宣伝が散見される―に派手にカネを使っているところも実に多い。

 隗より始めよ。同友会は仲間の企業に政策シンクタンク設立を呼びかけたらどうか。提言するだけで、あとは野となれ山となれ、が当たり前では、無責任だと思う。

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