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2008年5月16日 (金)

いまも多い大阪市職員の処分者数

 サンケイ新聞のニュースによると、大阪市の職員の不正による処分者数は相変わらず多い。04年度(平成16年度)は6645人、05年度は2180人、06年度は321人、07年度は1382人、そして始まって間もない08年度はすでに1ヵ月半の間に132人だという。08年度は出退勤のタイムカードの不正記録で懲戒免職1人を含めて121人にのぼるそうだ。カラ残業、組合活動がらみ、飛鳥会事件、学歴詐称などが処分の理由である。

 04年度以降の合計で1万人を超す。市職員が約4万人だから、いかに処分者が多いかがわかる。

 大阪市が税金をどれほどムダづかいしてきたかは、吉冨有治著『大阪破産』(光文社、05年10月)に詳しい。ハコモノや第三セクターにカネを注ぎ込み、職員にはお手盛り手当などの極端な厚遇をして、財政を危機的状況まで追い込んだ。カラ残業など、職員の腐敗ぶりもひどかった。

 このため、市は06年2月に「市政改革マニフェスト」を発表し、「これまでの慣行、先例と決別し、行財政規模を現在の人口や税収に見合った「身の丈」サイズに改めるとともに‥‥」と改革の決意を表明した。マニフェストの改革がどこまで進んだかを情報公開しており、それを読む限り、改革は進んでいる。平松邦夫市長に代わって半年たったばかりなので、平松カラーはまだ感じられないが、処分者数をみると、職員の意識改革は日暮れて道遠しのようだ。

 中央省庁でも、社会保険庁や国土交通省などの腐敗ぶりをみると、個々の職員および組織の意識改革がどこまで進んだかと疑問に思う。大阪市もそうだが、市民がもっと批判の声をあげ、監視の目を強めることが大事だ。メディアの役割はきわめて大きい。

 『大阪破産』の著者は「大阪市の不正はなにも昨日今日の話ではないはずだ。もう何年も、10数年も前から行われていた不祥事のはず。むろん、多くは秘密裏に行われ、オモテに出ることはなかったろう。それでもウラの悪事を暴くのが本来のマスコミの仕事ではないのか。役所の発表資料を書き写すことだけが記者の仕事ではない」と書いている。

 マスメディアは、国の政治についても、地方自治体の行政・議会についても、本質的な問題をどんどん取り上げていかないと、存在価値が薄れる。特に新聞はいま読者が減っているだけに、市民の生活に直結した政治、行政に切り込む報道こそが新聞が生き残る道の1つであることを自覚すべきだろう。 

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