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2008年6月24日 (火)

「脱藩官僚の会」異聞

 「官僚国家日本を変える元官僚の会」(「脱藩官僚の会」)の発起人会が6月19日にあった。元官僚で、天下りせず、自らの人生を切り拓いている8人のサムライが集まったという。

 この会の「設立の趣旨、目的」、「性格」、「活動内容」などを読んで、つい笑ってしまった。「やっぱり男だなあ、組織人間だなあ」と。

 たまたま、その数日前、「退職サラリーマンの社会貢献ーーその可能性と限界ーー」と題する公開講座(東京市政調査会主催)を聞いていたら、上野千鶴子東京大学大学院教授や、袖井孝子お茶ノ水女子大学名誉教授らが面白い発言をしていた。

 大阪のある銭湯で、客の何人かが「銭湯研究会」をつくった。そうしたら、風呂場で、会員同士が話しかけるときに、誰それさんと名前を呼ばずに、「会長、‥‥」、「部長、‥‥」などと呼ぶようになったという。また、そうした会をつくるとき、まず、きちっとした規約をつくるという。

 袖井さんが現在、会長をしているシニア社会学会は7、8年前に設立。大企業の定年退職者が多いうえに、会員の7割が男性で、設立に際して、男性は、まず組織づくり、規約づくりを優先したという。それを袖井さんは、「彼らは株主総会みたいに思っている」と評した。同会は「男尊女卑の風潮がある」とのことで、「会社でつくられた人格はインフォーマルな社会にも変わらない」と言っていた。

 樋口恵子さんが会長の「高齢社会をよくする女性の会」は26、7年前の設立だが、当初は、「なんとなく集まって、合宿みたいな感じだった」と袖井さんは語った。「女性の会は、学歴だとか、ご主人が何をしているかは話題にならない」そうだ。

 「脱藩官僚の会」は志の高い人たちの集まりだが、やはり、組織人間の枠からはずれていないというのが私の感想。付け加えれば、幕末の脱藩志士を頭に置いてのネーミングだろうが、官僚ってそんなに偉いと思っているのか、とも思う。もっと女性の発想に学ぶ必要がありそうな気がする。

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コメント

職場を出たら立場を捨てられる人の方が実は正確な情報が入ってくるのではないだろうか。そう思うことがある。職場で立場が上であればある程、あるいは、就業先の立場が取引先にとって上であればある程にそれは顕著ではないだろうか。紹介戴いた人達は官僚出身者だそうである。官僚が全員がそうでないことは分かっているし、ひょっとしたらスパイ行為になると正直な気持があるのかもしれないが、人生を楽しむ一つの要素を失っているだけでなく、正確な視点で物事が見えない人達のようで、その人達に似た後輩達が今も舵取りを担っているとしたら人選を間違っている気がしてならない。あるいは、政治家が主導権を握る場合であっても同じことが言えるだろう。

投稿: じろう | 2008年6月24日 (火) 13時33分

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