« 社会保障の給付と負担のありかたへの選好 | トップページ | 2011年度の基礎的財政収支悪化の見通し »

2008年7月25日 (金)

「非正規労働通信」の怒り

 派遣ユニオンの関根秀一郎書記長が送ってくる「非正規労働通信」は、労働者を人間としてまともに扱わない企業の実態を次々に暴露するとともに、それらの企業や、放置してきた行政に対する闘いを組織し、参加を呼びかけている。

 その101号(7月25日)で、関根氏は「労働組合は何をしていたのでしょうか?」と問い掛けている。グッドウイルの労働組合や、最近、問題になったヤマダ電機を例に挙げ、それらの会社の社員で構成する労働組合は、会社が利益のため不正に走るのを食い止める重要な役割があるのに、違法派遣など不当な行為を黙認していたのは何ごとかというわけだ。働く仲間としての連帯意識がない労組のありかたに根本的な疑問を投げかけている同氏の言は重い。

 99号(7月23日)では、数年前に関根氏が見つけた、ある会社の就業規則を紹介している。すなわち、治外法権を意味する条文で、「会社およびこの規則は労働基準法その他の法令に拘束されない」という記述があったという。企業といっても沢山あるから、そういうとんでもない就業規則を持っていたところがないとはいえない。

 問題は、日本では企業内組合が基本だということ、言いかえれば、会社の浮沈が組合員の雇用や給与に直結しているということだ。社会保険庁の労働組合と異なり、労組員である前に会社員として必死に働き、会社が発展することが必要なのである。しかし、グローバル化で、競争が激化し、企業の優劣がよけいに際立ってくるから、「明日はわが身」を覚悟して、産業別など、労働者の横の連帯を強めることがおそらく一番大事だと思う。さもないと、優良会社の社員・労組員といえども、労働強化のために心身の健全性を確保できるかおぼつかないだろう。

 派遣ユニオンの闘いは意義深いが、大きな企業の労組が脱企業内組合へと意識を変えることこそが時代の要請ではないか。 

|

« 社会保障の給付と負担のありかたへの選好 | トップページ | 2011年度の基礎的財政収支悪化の見通し »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/41969497

この記事へのトラックバック一覧です: 「非正規労働通信」の怒り:

« 社会保障の給付と負担のありかたへの選好 | トップページ | 2011年度の基礎的財政収支悪化の見通し »