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2008年8月19日 (火)

交付税頼みの自治体は7割

 総務省が先週発表した08年度の普通交付税交付金の地域別データによると、交付税交付金を受けない地方公共団体は179。都道府県では東京都と愛知県のみ。市町村では177だった。交付を受けない市区町村の人口は3770万人で全市区町村の29.5%だった。1年前は3460万人で27.1%だった。

 基準財政需要額が基準財政収入額の2倍以上、すなわち、税収などの収入の倍以上、カネを使っている都道府県は25にのぼる。北から挙げると、北海道、青森、岩手、秋田、山形、福島、新潟、冨山、福井、山梨、奈良、和歌山、島根、山口、徳島、香川、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄。

 各市町村の基準財政需要額と基準財政収入額とを都道府県ごとに集計したデータによると、基準財政需要額が基準財政収入額の2倍以上だった都道府県は、北海道、青森、岩手、秋田、山形、鳥取、島根、徳島、高知、長崎、熊本、宮崎、鹿児島の13である。東北・北海道、九州、四国などに偏っている。

 以上のデータは、地方債などの発行による資金(言うなれば借金)も、税収などと並んで基準財政収入額に含むという総務省版“粉飾”をしたうえでの数値である。基準財政収入額では基準財政需要額を満たせない分は、ほぼ国からもらう地方交付税交付金でカバーしているわけだ。この交付金を配る総務省と、そのカネをいただく地方公共団体とでは、とても対等な関係は成立しない。収入の半分以上を交付金に頼る自治体がこれほど多くては、口では地方自治だとか地方分権だとか言う首長さんの言葉にも迫力がないわけだ。

 したがって、地方にもっと税財源を移譲せよという地方公共団体のかねてからの主張はもっともである。だが、地域間の格差をなくすために必要だから、地方交付税交付金を減らさないようにという地方公共団体の意見には納得できない。国に地域間格差の是正をお願いするのではなく、移譲された(奪い取った)税財源をもとに、地方公共団体の間で、自ら配分調整をするのが地方主権だろう。

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