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2008年10月25日 (土)

解散・総選挙を言っている時か

 世界の株価がスパイラル(らせん状)に下がっている。グローバリゼーションといわれるように、世界経済が一体化しているために、米国発の金融危機が先進国に波及するだけでなく、中国、インドなどのBRICsや産油国、途上国の経済にも多かれ少なかれ打撃を与えている。金融機関がカネを貸さなくなる信用恐慌で、実物経済のほうも息の根を止められつつある。世界各国が適切な対策を講じたと思われるまで、株価下落に表れる不安の連鎖はおさまるまい。

 日本はサブプライム関連の金融商品の購入も少なく、したがって、この世界的な経済危機による打撃をほとんど受けないというような楽観的な見方もあった。しかし、いまや、相当に暗い見通しに変わってきている。世界経済の落ち込みに円高が加わって、輸出に依存する日本の製造業などは厳しい経営環境にある。減産に追い込まれたり、出張の制限や広告宣伝費の削減などが始まっている。また、製造業の下請け企業は注文が激減しているという。レバレッジを効かして派手に不動産投資などを展開してきたファンドなどが次々に事業を縮小しているため、建設・不動産などの企業が破綻している。金融機関の貸し渋りもあり、倒産件数は増えるだろう。

 当然、雇用情勢は厳しくなる。これまで取り組まれてきた正規雇用化や賃上げといった雇用改善の取り組みに逆風が吹く。国民は財布のひもを締め始めた。このため、政府は財政事情は二の次にして、追加の景気対策を打ち出そうとしている。

 いまの世界経済危機は世界通貨としてのドルの危機でもある。米国は国民の貯蓄がないので、国債を発行するにしても、外国に購入してもらうしかない。ドル離れの動きもあり、最近は米国債を買ってくれる中国やサウジアラビアなどに頭が上がらない状態である。世界通貨としてのドル自体が危うくなっているということだ。

 海外では100年に一度の恐慌というような見方もされ、非常時の超法規的な対策が打ち出されている。日本でも、国際協調という点からも、今後、さまざまな緊急対策を打ち出さざるをえないかもしれない。まさに政治の出番である。与野党とも、解散・総選挙を封印し、内外経済の危機克服に一致協力してあたるべきではないか。

 北京で麻生首相を含め、アジア・欧州の首脳が金融危機対策などを相談しているときに、日本のメディアは、麻生首相の記者会見でいつ解散・総選挙をやるか質問している。民主党が解散を求めているという事情はあるにしても、この世界経済の危機に際して内閣や国会が機能しない状態をつくるのは、それこそ日本の危機である。視野狭窄に陥っているジャーナリストの見識を疑いたくなる。 

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コメント

確かに解散を煽ってるのはマスゴミだけですねww

投稿: x | 2008年11月15日 (土) 19時12分

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