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2008年12月29日 (月)

社会保障給付費の大きさ

 社会保障制度を通じて国民に給付される金銭またはサービスの総額を示す「社会保障給付費」(ILO基準)は2006年度に89.11兆円だった。国立社会保障・人口問題研究所が11月に発表したもので、対国民所得比は23.9%。国民1人当たり69.7万円である。

 「社会保障給付費」を部門別にみると、年金が53.1%を占め、次いで医療が31.5%。介護対策は6.8%だった。

 給付費を機能別に分けると、「高齢」が50.1%と半分を占める。次いで「保健医療」が30.8%。以上の2つだけで全体の80.9%に達する。ほかには、「遺族」7.2%、「家族」3.4%、「障害」2.9%、「生活保護その他」2.6%、「失業」1.4%、「労働災害」1.1%、「住宅」0.4%。

 「高齢者関係給付費」(年金保険給付費、老人保健(医療分)給付費、老人福祉サービス給付費および高年齢雇用継続給付費を足したもの)は、62.23兆円で、「社会保障給付費」に対する割合が69.8%に達した。

 一方、社会保障財源をみると、収入総額は104.37兆円。社会保険料がその53.8%に当たる56.20兆円(事業主拠出27.0兆円、被保険者拠出29.2兆円)で、公費負担は31.07兆円で29.8%を占めた。

 研究所の発表には、ILO基準とは少し違うOECD基準の「社会支出」(2005年)で日本と欧米諸国とを比較したデータが添付されている。それによると、国民所得に対する社会支出の比率は日本が26.2%なのに対し、米国は20.3%と低いが、スウェーデン42.3%、フランス40.7%、ドイツ36.7%、英国28.2%と西欧の国はいずれも日本より高い。

 しかし、政策分野別社会支出の対国民所得比をみると、日本は「遺族」がフランスに次いで高いのに加え、「高齢」で日本は12.3%と、フランス、ドイツ15.2%、スウェーデン13.5%に近い。半面、「障害、業務災害、傷病」、「保健」、「家族」、「積極的労働政策」、「失業」、「生活保護その他」は概して比率が小さい。

 これだけで断定的な言い方はできないが、日本の社会保障は欧米に比べると、遺族向けと高齢者向けに重点が置かれているようにみえる。 

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コメント

時々お邪魔して拝見しています。何が危機かといってこれだけの財政赤字をだしながら、政治も国民もなにも危機と感じていないことが最大の危機ではないでしょうか。経済さえよくなれば税収が増えて何とかなるというのは神風思想と同じではないでしょうか。確かに税収入は経済状況で変わるものでしょうが、平均的にみれば支出と見合った構造であればいいでしょうが、そもそも構造的に収入と支出が見合っていないということになぜ目を背けているのでしょうか。世界経済危機で財政拡大が当たり前のように言われますが、良く見てみると欧米各国はその後の財政再建にコミットしています。日本だけが何をやっても許されると思っているのではないでしょうか。行政改革だけいっていれば何とかなるとは思えません。近い将来に今たまっている赤字の問題が噴出してそのときになて初めてマスコミが「いったい何をやっていたんだ」といっせいに批判を始めても時既に遅しということになるのではないかと心配しています。このブログの問題提起が広がっていくことがとても大事だと思います。

投稿: 岡田 | 2009年1月16日 (金) 23時29分

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