« 人と人とのつながり、支え合い | トップページ | 「財政健全化」というぼろの旗 »

2009年1月 6日 (火)

「さん」づけで呼ぶと議論しやすい

 ノーベル物理学賞を受賞した益川さんや小林さんたちが画期的な研究成果を挙げるにいたる足跡をたどるNHKの番組を見た。その中で、坂田昌一名古屋大学教授が主宰した研究会では、参加者がお互いを「さん」づけで呼ぶようにしていたという話が出た。

 教授、助教授など大学内の序列を意識すると、若手は発言しづらい。そこで、肩書き、年齢などを気にせず、メンバーの誰もが自由闊達に発言できるようにということで、「さん」づけにしていたというわけだ。

 それで思い出したのだが、かつて、新聞社の論説委員会のメンバーになったとき、副委員長のFさんが私を「さん」づけで呼んだ。なんとなくこそばゆいような感じがしたが、彼は「論説委員会は議論するとき、全員が対等だ。それだから、お互いに「さん」と呼ぶのがいい」という趣旨の話をしてくれた。

 論説委員会のメンバーは担当分野が分かれており、1つのテーマについて議論する人数は少ない。だから、名古屋大学の研究会のように、同じ専門分野の研究者が集まって議論するのとは違うが、「さん」づけの効用は実感した。

 会社や役所などの組織では、相手が自分より年上か否かがわからないと、「さん」と呼ぶのがいいのか、「くん」と呼ぶのがいいかでとまどう。年長者が自分より下の地位だと、「くん」と呼びにくくて、「さん」と呼んだりする。

 このように、日本の組織では、人間関係を重視、微妙に配慮する。このため、日本の企業は集団としての競争力が強い。しかし、逆に、組織の一人ひとりが自由にものを言い、刺激し合うということが少ないから、独創的なものが生まれにくい。

 たかが、「さん」づけで呼ぶか否かの話だが、組織において、独創的なものを生み出したいなら、「さん」づけの導入もいいのでは。

|

« 人と人とのつながり、支え合い | トップページ | 「財政健全化」というぼろの旗 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/43652845

この記事へのトラックバック一覧です: 「さん」づけで呼ぶと議論しやすい:

« 人と人とのつながり、支え合い | トップページ | 「財政健全化」というぼろの旗 »