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2009年2月23日 (月)

春闘における労働運動指導者の悩み

 今年も春闘のシーズンに入った。経済の急激な落ち込みに直面して、賃上げか、雇用かの選択を迫られる個別労働組合も少なくない。このため、賃上げの旗を振る労働組合の指導者たちの悩みは深い。有力な産別組織であるゼンセンUI同盟のリーダーの話を聞いて、それがよくわかった。彼らの話を以下に。

 マクロ経済の面から考えると、外需依存でやってきた日本経済がこれ以上、内需を落としたら、景気はスパイラルに落ち込む。したがって、内需の落ち込みを止めるため、最低でもかなめの賃上げを実施しなければならない。他方、ミクロの面からは、働く者にとって、物価上昇に見合う賃上げ、即ち、物価上昇率プラスαが欲しい。

 しかし、多くの企業の経営が悪化したため、雇用か、賃金かの話が出てきた。さらにワークシェアリングの話も出てきている。報道では賃上げが悪いことのような記事ばかりだ。マクロ的には賃上げは必要だが、個々の労働組合が「我が社、我が労組は賃上げ要求を断念する」ということでは、日本経済はデフレスパイラルに陥る。合成の誤謬をおそれる。

 こういう時期になると、便乗型の企業が結構出てくる。経営がそれほど悪くもないのに、雇用は守るが、賃金カットをするというようなことをする。

 ゼンセンUI同盟傘下で、実際にストライキをうつ構えがあるのは少ない。いまの状況でストをうつのは会社の減産体制に協力するようなものでもある。

 労働時間短縮はまず年間2000時間をなくし、1800時間を達成することが我々の要求だ。サービス残業がなかなか直らない。そのためにも、総実働労働時間をこれ以上にしないという形で攻めないと進まない。

 これまで、労組は職場の問題点を突き詰めてこなかった。残業をゼロとして必要な適正要員を確保することはその1つだ。残業が雇用のバッファーだという考えはなくす必要がある。

 不況がくるたびに、企業別労働組合の弱さが出る。産業別労働組合組織も、単純に企業別労組を集めただけだし、そうした産別を集めたのが連合だから、それも弱さだ。これは大きな課題だ。  

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