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2009年6月10日 (水)

役人言葉で書かれた財政健全化目標の先延ばし案

 9日の経済財政諮問会議で、有識者議員が財政健全化の新しい目標を提示した。これまでの、2011年度と想定していた国・地方の基礎的財政収支(PB)の黒字化を引っ込め、代わりに、以下のような目標を示した。

 国・地方の債務残高対GDP比を財政健全化目標の基本と位置づけた。「2010年代半ばにかけて少なくとも安定化させ、2020年代初めには安定的に引き下げる」としている。

 このため、今後10年以内に、国・地方のPB「黒字化の確実な達成を目指す」。「利払い費を含む財政収支の均衡を視野に入れて、収支改善努力を続ける」。

 まずは景気回復を優先し、5年を待たずに、国・地方のPB赤字(景気対策によるものを除く)の対GDP比を少なくとも半減させることを目指す。ただし、この目標については時宜に応じて検証する。

 この新たな目標を掲げた文章は読みにくい役人言葉で書かれている。そしてあいまいな表現が多い。「2010年代にかけて少なくとも安定化させ」、「2020年代初めには安定的に引き下げる」というのは数値で表現したら、どういうことなのかがわからない。また、「均衡を視野に入れて、‥‥努力を続ける」というのは、具体的な数値で例示すると、どういうことなのか。「赤字(景気対策によるものを除く)」とあるが、その意味がわからない。

 それに、なぜ、PB重視の財政健全化だったのが、債務残高対GDP比が基本に変わったのか。その説明もない。

 「社会保障と財政の持続可能性を早期に確保していくことは極めて重要」という有識者議員の認識は適切だ。そのためには、国民、有権者に、問題の所在と望ましい政策とをわかりやすく説明し、痛みの受け入れを含めて、十分に納得してもらうことが欠かせない。政権の交代があろうとなかろうと、そこは重要な点だ。

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