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2009年6月18日 (木)

党首討論での財源をめぐる相違点

 17日、国会で行われた麻生首相と鳩山民主党代表との党首討論では、社会保障費などの増大を賄うのに、財源をどこから見つけ出すかで意見が分かれた。首相は3年後、経済が好転した段階で消費税を含む税制の抜本改革を行うと述べた。社会保障費をきちんと確保するには、消費税増税が避けて通れないと、かねての主張を繰り返した。

 これに対し、鳩山氏は、民主党が政権を握ったら、まず無駄を徹底的になくすという方向からスタートしたい、と述べ、20兆円ぐらいを新しい政策の予算として計上したいと語った。また、政権をとっても4年間は消費税増税をしないと明言した。これもかねての民主党の主張である。

 一般会計と特別会計とを連結すると210兆円になる。鳩山氏は、そのうち、公共事業、施設費、人件費、補助金を合わせると70兆円になるとし、このうち、随意契約の見直しとか、不用不急のものを後に回すとかすれば10兆円程度減らせると主張した。つまり、それだけ、新たな財源が生み出せるというわけである。

 しかし、麻生首相は、210兆円の話からいきなり20兆円も新たに使える財源を生み出せるというような話は現実味を欠いていると鳩山氏を批判した。

 20兆円を新たな政策の予算に計上するには、新規に国債を増発するか、既存の歳出を削減する必要がある。鳩山代表の説明だと、10兆円は捻出できるとしても、あと10兆円をどうやってひねりだすかが明らかでない。そこを十分に説明してもらいたかった。

 一般に、国家予算というと、一般会計だけを論じることが多い。しかし、特別会計を合わせた連結ベースで予算・財源を議論すべきであり、その点で、鳩山代表の考え方は正しい。特別会計は一般会計よりも規模が大きいのに、縦割り的に各省庁の官僚がかなり裁量的に利用しており、いまだに実態が明らかにされていない“伏魔殿”である。独立行政法人とか特殊法人などが多額の国費を浪費している可能性が高い。天下りもそれとつながっている。民主党がそこにしっかりとメスを入れることができれば、“埋蔵金”のような財源、それもフローとしての財源を発掘することは十分期待できるだろう。

 官僚が明らかにしたがらない特別会計の実態を白日のもとにさらすことが可能なのは、問題意識のない自民党に代わって民主党が政権の座に就くことである。しかし、それで国民が望む財政の健全化を達成できるかどうかは、政権党としての民主党の能力・実力にかかってくる。そこがもっとも懸念されるところだ。

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