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2009年7月 2日 (木)

経済財政諮問会議の資料を読んで

 7月1日の経済財政諮問会議は与謝野馨氏が担当大臣としての最後の会合だった。でも、提出資料を読んでいると、「言うだけなら何とでも言える」という感じが強くする。

 「平成22年度概算要求基準のポイント」には、「特別会計についても、一般会計と同様、事務・事業を徹底的に見直し、合理化・効率化を促進」とある。一般会計より図体が大きく、「はなれでスキヤキを食べている」といわれる特別会計に対して、この程度のことしか求めていないのである。

 「公益法人向け支出については、国民の視点に立って無駄を根絶し、支出を縮減する観点から徹底して見直し」と書かれているが、こんな抽象的な総論に従って各官庁が歳出を減らすだろうか。

 資料のひとつ「平成22年度予算の全体像」にも、似たような表現がある。「不断の行政改革の推進と無駄排除の徹底を継続していく必要がある」。しかし、政府・与党のやっていることをみれば、これは単なる枕ことばなのだろう。

 また、「安心社会を実現するための雇用を軸とした新規施策については、「安定財源なくして制度改正なし」との原則に立って、税制の抜本的な改革や歳出歳入改革の中で、具体的な内容と併せて所要の財源確保の検討を進める」というくだりがある。本当は何をするのか、したいのかが、さっぱりわからない。

 一方で、財政状況については、危機的な事態にあることを数値で示している。国と地方を合わせた基礎的財政収支の赤字は平成20年度において対GDP比で4%程度、21年度で8%程度にもなるという。利払い費を含む財政収支の赤字は20年度において対GDP比で6%程度、21年度で8%程度に達するという。そして、国・地方の政府債務残高は21年度に163%程度になることが見込まれている。

 このように、欧米をはるかに超える財政赤字は、少子高齢化などとならんで日本の抱える深刻な課題であるはずだ。しかし、いまは景気対策しか考えないといった視野狭窄症が跋扈している。

 経済財政諮問会議は小泉首相と竹中担当大臣のときに官邸主導の政策決定システムとして機能した。その後は、「役者」の交代で、党・官僚主導の古い政策決定システムに戻ってきた。1日の会議の資料に目を通すと、諮問会議がほとんど意味のない組織になったこと、そして、自民党のたそがれの到来を感じる。

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