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2009年7月19日 (日)

経済同友会のアピールが、財政健全化法を求めた

 経済同友会は例年、夏に軽井沢セミナーを開催する。ことしのセミナーは「新しい国づくりに向けた覚悟と行動を求める」と題するアピールをまとめた(17日発表)。その柱の1つが財政の健全化で、早急に「財政健全化法(仮称)」の制定を求めた。

 その法の内容については、①政府の規模(国民負担率)の上限を定め、その範囲内での財政運営を行う(Pay as You Go 原則の徹底)、②社会保障給付総額の伸びを名目経済成長率の範囲内に設定する、などを実施するとともに、新たな財政健全化目標を示すべきだとしている。

 また、アピールでは、緊急経済対策といえども、「賢明な支出」の条件に照らして優先順位を定めるべきであるとし、財務省と有識者の第三者から成る監査機関「緊急経済対策評価委員会(仮称)」を設け、政策目標や期待された効果に比べた事後評価を行うよう求めている。

 また、同日、経済同友会版「骨太の方針」を発表した。それによると、日本財政の持続可能性が懸念されているとして、その原因の1つである巨額の財政赤字を減らしていくために財政健全化への取り組みを挙げている。財政健全化法については、「新たな財政健全化目標を制定し、与野党間で目標を共有する」としている。

 また、「財政健全化目標の再設定」として、①次年度予算:集中改革期間を通じ、「政府の大きさ」(一般歳出規模の対GDP比)を07年度水準以下にする、②短期:基礎的財政収支の赤字幅を毎年1~2%ずつ削減する、③中長期:国民負担の増加を含めた改善措置を講じ、債務残高のピークアウトを図る、と述べている。

 そして、新しい歳出削減計画を策定し、行政効率化、規制改革と一体になった歳出削減を進める、としている。

 同友会版「骨太の方針」の「財政健全化の基本的考え方」は「歳出・歳入・経済の三位一体改革」だという。即ち、「歳出削減・効率化」と「国民負担の見直し」と「経済成長の実現」の3つから成る。歳出削減では、「これまで聖域視されてきた社会保障や地方への財政移転などの支出も将来世代のため抑制に取り組む」と言い切っている。

 横道にそれるようだが、アピールでは「規制改革基本法(仮称)」を制定するよう求めた。規制改革会議の後継組織は民間人から成る第三者組織とし、独立した事務局を有し、関係省庁に対する勧告権や調査権を持つよう求めている。

 経済同友会は提言はたくさんするが、その実現のために活動することはまずない。したがって、ほとんど言いっぱなしで終わる。しかし、財政危機の深刻さは十二分にわかっているはずだし、将来世代に対する責任も感じているだろう。ここらで、“どういう会?”なんぞと言われないように、会員が挙げて財政健全化に本腰を入れて取り組んでいただきたい。

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