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2009年11月19日 (木)

もの皆、値下がりしている

 東京株式市場はきょう(19日)も結構値下がりした。明るい材料がまるでみられないとあっては、当たり前だろう。値下がりは一般の商品・サービスでも目につく。ものが安くなると、家計は助かるが、大半のビジネスを窮地に追い込む。そして雇用などへの波及を通じて、日本経済と国民生活にさまざまな悪影響を及ぼす可能性が大きい。

 街を歩いたり、買い物をしたりすると、本当に、商品・サービスの値段が下がっていることを実感する。きょう、昼の12時過ぎに東京・神田の裏通りを歩いていたら、弁当屋で50円引きサービスがあり、サラリーマン風の男たちが十人ぐらい並んで買っていた。もともと300円台の値段の弁当である。最近は持ち帰りの弁当の値段で300円台というのが多くなった。そうした目で駅周辺を見たら、あちこちで庶民向けの食堂、レストランがランチの値段を何十円か下げたという幟(のぼり)が立っている。

 食品スーパーで日常の食材を買っているが、最近は野菜にせよ、果物にせよ、たびたび、驚くほどの低価格で売っている。大根1本が100円もしなかったりする。生産者の労力だとか、流通費用などを思うと、気の毒になるし、こんな価格で持続可能な農業なんてありえないだろうと考えてしまう。

 マクロ経済統計では日本経済が回復の方向にあるという。しかし、エコポイントなどで下駄をはいている状態で、企業は新卒採用を極度にしぼっているように、冬ごもりに近い。雇用を抱え、操業度を維持するために、安売りでも何でもせざるをえない企業もあると思われる。

 中小企業の債務返済を猶予させるための中小企業金融円滑化法案を強行採決によってでも可決しようという民主党の政策もプラス・マイナス両面があり、明るい材料にはならない。財政危機を背に、日本経済をどうやって成長路線に乗せるかという問題意識がどうも民主党政権にはなさそうだ。子ども手当のような、限られたパイの配分にばかり夢中になっていて、ある種の視野狭窄症にかかっている。

 世界経済危機でG20とか、国際会議がひんぱんに開かれ、主要国のトップや閣僚が今後の世界戦略を議論している。主要国は自国に有利な仕組みづくりに懸命だ。それなのに、政務三役を採り入れた民主党政権は国会開会中であろうと、どうしてこれらの会議に大臣が出かけないのか。そのくせ、やたら対外援助の大盤振る舞いだけはする。これでは、自民党政権のときと変わらない。

 消費者物価指数の下落など、デフレの様相を示す指標が出ている。このため、菅副総理が補正予算編成を打ち出した。それは当然なすべきことだが、財政健全化の重い課題を踏まえ、中長期的な成長政策を明確に提示するものであってほしい。

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