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2009年11月 5日 (木)

公取委の「審判制度」廃止へ

 独占禁止法に違反したとされる企業などは、公正取引委員会の下す行政処分に異議があるとき、公取委に不服を申し立てることができる。それを受けて、公取委は審判部門で行政処分を取り消す必要があるかを判断することになっている。しかし、これだと、“一審”の審決を不服とする申し立てをしても、“二審”もまた、同じ公取委の職員が審決を下す形になっているので、中立性・公正性が疑われる。

 経済界からかねて問題だと指摘されてきたこの「審判制度」について、鳩山政権は、これを廃止し、“二審”は裁判所で行なうように独禁法を改正する方針を固めたという(日本経済新聞5日付け朝刊)。これまで分離に反対だった公取委(の官僚)も受け入れざるをえないだろう。歓迎だ。

 政権交代がなければ、行なわれなかった改革が新政権の手で進められている、その1つである。政権交代のプラス面である。

 ついでに、手をつけてほしいのが、国税不服審判所である。国税庁の付属機関である同審判所は、税務署や国税局が決めた課税の内容に納税者が不服のとき、異議を唱えて“上告”するところだ。

 同審判所で“再審”にあたる審判官は財務省・国税庁の出身者がほとんどである。税務署や国税局とは一気通貫、身内の関係である。人事を見ても、財務省・国税庁から国税不服審判所に異動で行くのがずっと続いてきた。

 役所の世界では、職場の仲間、先輩などが行なった仕事を否定することは最もいやがられる。したがって、国税不服審判所のように、国税関係出身者を多く抱える組織が納税者の立場をも踏まえて適正な課税決定をするか疑わしい。

 08年度の審判所の結果は、訴えの棄却が65.6%、却下が9.5%に達する。課税の取り消し・一部取り消しは14.7%にとどまる。例年、こうした傾向である。そうした数値だけから公正性に欠けるとみなすことはできないが、納税者に強い不満があることは間違いない。国税不服審判所をなくし、いきなり裁判所に持ち込むようにするか、審判所のメンバーに税関係の見識のある第三者を多く入れるか、といった改革が求められる。

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